更年期障害のプラセンタ治療 プラセンタ注射とプラセンタサプリの違い

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更年期障害の治療の1つに「プラセンタ療法」があります。

プラセンタ療法では、プラセンタ注射が一般的ですが、プラセンタサプリでは効果がないのでしょうか?

ここではプラセンタ注射による更年期障害の治療についてと、プラセンタ注射とプラセンタサプリの違いについてまとめてみましょう。

 

辛い更年期障害にプラセンタは有効なの?!

 

女性の閉経時期に起こる更年期障害。

ホットプラッシュ、冷え、肩こり、頭痛、イライラ、疲れやすさ…様々な症状が現れ、その症状は日によって変化すると言われている更年期障害。

更年期障害によって生活に支障を来している女性も多いでしょう。

 

この更年期障害はホルモンバランスが急激に崩れることによって起こるため、ホルモン補充療法(HRT)や漢方薬の処方が一般的に行われています。

ホルモン補充療法(HRT)とは、閉経前後に急激に減少してしまう女性ホルモン(エストロゲン)を補うことで、体の不調を改善していく治療法になります。

 

ホルモン補充療法では更年期障害の根本的原因となる女性ホルモンのエストロゲンの不足を解消することができるので症状改善に有効です。

また女性ホルモンが不足することで起こる病気の予防にもつながり、保険適用されている治療法になります。

漢方薬では更年期障害の症状を和らげる効果のある漢方薬が処方されます。

 

更年期障害の治療法としてもう1つ忘れてはいけないのが「プラセンタ療法」です。

プラセンタは哺乳動物の胎盤から抽出された成分のこと。

胎児を発育させるために必要な栄養素が豊富に含まれています。

含有している栄養素にはタンパク質、脂質、糖質、ビタミン、ミネラルの5大栄養素の他、成長因子(細胞増殖因子)も数多く含まれています。

 

日本においては50年前から更年期障害の治療や、肝臓の治療に使用されてきたという歴史があります。

プラセンタと聞くと、美肌効果が高いというイメージが強いかもしれません。

確かにプラセンタは新陳代謝を活発して、血流を促進する働きがあるので、肌のターンオーバーサイクルが早まり、しわやシミなどの肌老化を解消してくれるアンチエイジング効果に優れています。

 

しかしプラセンタにはホルモンバランスを調整したり、疲労回復を促したり、血圧調節や血流促進などの働きもあるのです。

更年期障害の治療だけではなく、月経前症候群(PMS)や冷え症、疲労回復など、様々な女性の不調に対応することができるのです。

 

 

プラセンタの主な効果は以下の通りです。

  • ホルモン分泌を調節する
  • 炎症を抑える(抗炎症作用)
  • 肝臓の働きを促進して、解毒作用を高める
  • 血液循環の改善(血行促進)
  • 活性酸素による酸化を防ぐ(抗酸化作用)
  • 基礎代謝を活性化させて、細胞・臓器の働きを高める(基礎代謝、新陳代謝の向上アップ)

 

プラセンタにはこのように様々な効果・効能がありますが、その中でも特に内分泌系(ホルモン)を調整する作用や自律神経を調整する作用が優れていると言われています。

ホルモンバランスや自律神経バランスが崩れる更年期にプラセンタを摂取することで、更年期の症状を和らげることができるのです。

 

更年期障害の治療として行われるプラセンタ療法ってどんな治療法?!

 

更年期障害の治療として行われるプラセンタ療法ですが、基本的に更年期障害の治療で使用されるプラセンタは「注射」になります。

プラセンタ注射剤を皮下や筋肉に注射します。

プラセンタの注射剤は、ヒト由来のプラセンタを原料にしており、病院で医師だけが行える治療法になっています。

 

更年期障害によるプラセンタ療法は保険適応が認められています。

更年期障害以外に慢性肝疾患の治療としてもプラセンタ療法は保険適用されています。

 

日本の医慮機関で現在使用されているヒト由来のプラセンタは「メルスモン」と「ラエンネック」です。

このうち、更年期障害の治療薬として認められているのは「メルスモン」です。

保険適応されるのはメルスモンを1階1本(アンプル、1本2ml)までとなっています。

2本を超える量を注射する場合には、自由診療になってしまいます。

 

更年期障害のプラセンタ療法の治療頻度は、それぞれの患者さんの症状によって異なります。

週に1~2回の間隔でプラセンタ注射する人もいれば、2週間~1ヶ月に1回の頻度で症状が改善する場合もあります。

人によっては2週間~1ヶ月に1回の頻度で、注射をすることでホットフラッシュや火照り、不定愁訴を改善できるケースもあります。

 

プラセンタ注射による副作用の心配は?

プラセンタ療法が行われる際のプラセンタ注射の注射方法は「皮下・筋肉注射」になります。

厚生労働省で認可されているのが、皮下注射・筋肉注射だけになります。

皮下・筋肉注射であればプラセンタを注射した時の副作用はほとんど報告されていませんので安全な注射方法と言えるでしょう。

 

ただ副作用がゼロということはありませんので、プラセンタ注射を行った際に起こり得る副作用をまとめてみましょう。

プラセンタ注射によって起こる可能性のある副作用は以下の通りです。

 

  • 疼痛・発赤(注射した部位が赤くなったり、痛みがでたりする)
  • 悪寒、悪心、発熱、発赤、発疹(注射した部位に発疹がでて発熱する可能性がある)
  • 内出血、腫れ(注射した部位が腫れたり、内出血を起こす可能性がある)
  • アレルギー(プラセンタにはたんぱく質、アミノ酸が含まれているのでアレルギー反応が起こる可能性がある)

 

基本的には保険適用となるプラセンタ剤の皮下注射・筋肉注射であれば特に副作用の面で気にすることありません。

ただ医師の独断で行われる場合のある静脈・点滴注射では注意が必要です。

 

静脈、点滴注射は血管に直接投与されるため、効果が出るまでの時間が早く、副作用が起こるまでの時間も短いです。

厚生労働省ではプラセンタ注射の静脈、点滴注射を認可していないものの、美容外科・美容クリニックなどでは医師が独断で行うというケースが増えています。

特にカクテル注射と呼ばれる、プラセンタやビタミン剤などの美容成分を混ぜて行う点滴治療は、美肌効果を期待して多くの女性が行っていますが、副作用が出やすく注意が必要です。

 

更年期障害の治療でプラセンタ注射を行う時には、皮下注射・筋肉注射であるかをよく確認しておくべきでしょう。

またプラセンタ注射を受けた人は献血が出来なくなってしまうのでその点も気を付けなければなりません。

プラセンタ注射剤はヒトの胎盤由来の原料を使用しています。ヒトの臓器から抽出されたエキスを使用しているので血液の提供が出来なくなってしまうのです。