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【ガルシニアとは?】

ガルシニアはインドや東南アジアを中心に自生しているオトギリソウ科フクギ属の常緑高木であり、ガルシニアカンボジアと呼ばれることも。マンゴスチンの一種になります。

5〜9月ころにオレンジ大の黄色いまたは赤色の実をつけるガルシニアは、果実や果皮を乾燥させたものが香辛料として用いられています。

柑橘類に似た強い酸味が特徴で、カレーの酸味付け、魚の塩蔵保存、スパイスとして使用されます。
またガルシニアには脂肪の合成を抑制する効果があることから、ダイエット食品や健康食品などにも多く用いられています。

 

インドの伝統医学であるアーユルヴェーダでは、ガルシニアは食べ物の消化を助けて、食欲を抑える民間薬として重宝されてきた歴史があります。

その後、スイスの製薬会社で肥満の予防薬として研究・開発がすすめられ、現在ではアメリカやヨーロッパを中心にダイエット食品の原料として利用されています。

 

【ガルシニアに含まれる成分とは?】

ガルシニアに含まれる成分には

・ヒドロキシクエン酸(HCA)
・ガルシノール

があります。

それぞれまとめてみましょう。

 

<ヒドロキシクエン酸(HCA)>

乾燥したガルシニアの果皮には10〜30%ものヒドロキシクエン酸(HCA)が含有されています。

ヒドロキシクエン酸(HCA)はレモンなどの柑橘類の果実に含まれている有機酸であるクエン酸より水酸基(-OH)を1つ多く持っています。
その点だけが異なるだけで、それ以外はクエン酸に非常によく似た性質です。
ヒドロキシクエン酸(HCA)もクエン酸と同じように爽やかな酸味があります。

 

食事で体内に取り込まれる糖質は体内で代謝されるとエネルギーとして消費されます。

しかし必要なエネルギーとして消費されずに余った糖質は、クエン酸によって変換された後に、ATPクエン酸リアーゼと呼ばれる酵素の働きによって脂肪へと合成されます。
合成された脂肪は、そのまま体内で蓄積されます。

 

この脂肪合成経路において、ヒドロキシクエン酸(HCA)が存在すると脂肪の蓄積抑制や脂肪酸の燃焼促進、グリコーゲンの合成促進の作用が期待できるのです。

ヒドロキシクエン酸(HCA)は糖質(ブドウ糖)が脂肪に変換される際に必要となる酵素、ATPクエン酸リアーゼの働きを阻害して、エネルギーとして利用しやすいグリコーゲンへの変換を促進してくれます。

つまりヒドロキシクエン酸(HCA)があることで、脂肪の蓄積が抑制され、肥満予防や生活習慣病予防につながるのです。

 

<ガルシノール>

ガルシニアに含まれるガルシノールと呼ばれる成分は、抗酸化作用、抗炎症作用が期待できます。
体内に発生した活性酸素は、体の中に入ってきた細菌・ウイルスなどを退治してくれる働きがあるため、人間にとって必要不可欠です。

しかし活性炭素が大量に発生してしまうと、その強力な作用によって、正常な細胞を傷つけてしまったり、酸化させてしまったりするため老化が進行してしまいます。
また活性酸素は生活習慣病の原因にもなってしまうのです。

 

ガルシノールはストレス、生活習慣の乱れ、喫煙、過剰な運動、紫外線などで増加しやすい活性酸素を減らし、活性酸素によるダメージを減らしてくれる作用が期待できます。

 

 

【ガルシニアの効能・効果】

ガルシニアの効果・効能は以下の通りです。

・ダイエット効果(肥満を予防する効果)
・食欲抑制効果
・コレステロール値を下げる効果

それぞれまとめてみましょう。

 

<ダイエット効果(肥満を予防する効果)>

ガルシニアには脂肪合成を阻害する働きがあるため、体内に脂肪が蓄積しにくくなり、肥満予防に効果を発揮してくれます。
また運動前にガルシニアを摂取すると、脂肪を燃焼しやすくなる効果も期待できます。

ガルシニアに含まれるヒドロキシクエン酸(HCA)が、糖質を脂肪に変換する酵素ATPクエン酸リアーゼの働きを抑制します。

酵素の働きが抑制されることで、糖質は脂肪に変換しにくくなり、エネルギーを作る際に必要な脂肪酸を体脂肪から補おうとします。
この作用によって、体脂肪の分解が促進され、ダイエットにつながるのです。

脂肪の合成抑制だけではなく、脂肪を燃焼しやすく促進してくれる効果を併せ持っているガルシニアは、ダイエット食品の有効成分としても幅広く重宝されています。

肥満と一言でいっても色々なタイプがあります。
皮下脂肪が厚くなる皮下脂肪型肥満もあれば、内臓に脂肪がたまる内臓脂肪型肥満もあります。

内臓脂肪型肥満は肥満に見えない体型の場合も多く、隠れ肥満のケースに当てはまります。
このような内臓脂肪型肥満、隠れ肥満にも効果を発揮してくれるのがガルシニアなのです。

 

<食欲抑制効果>

ガルシニアに含まれるヒドロキシクエン酸(HCA)には、肝臓のエネルギー源であるグリコーゲンの合成を促進する働きがあります。

グリコーゲンは食欲を左右する物質であり、グリコーゲンの貯蔵量が増えることで、血液中のブドウ糖濃度が安定します。
血液中のブドウ糖濃度が安定すると、食べたい!という欲求、つまり食欲が抑えられるるのです。

つまりグリコーゲン合成促進効果のあるガルシニアは食欲を抑制する作用が期待できるというわけ。

 

食欲は脳の視床下部にある満腹中枢によってコントロールされています。
ガルシニアは満腹中枢を刺激して、空腹を感じにくくしてくれます。
食欲を抑制することで、食べ過ぎを防止し、ダイエット効果が期待できるでしょう。

 

<コレステロール値を下げる効果>

コレステロールは脂質の一種であり、細胞をつくる構成成分の1つ。

しかしバターやラードなどの動物性脂肪が含まれる食品を食べ過ぎてしまうと、血液中のコレステロール値は上昇してしまいます。

コレステロールが高くなってしまうと、高脂血症などの脂質異常症や、動脈硬化、心筋梗塞、脳梗塞などの生活習慣病を引き起こすリスクが高くなります。
心筋梗塞や脳梗塞などは最悪の場合、死につながってしまう恐れもある重大な病気です。

 

基礎代謝は20代をピークにどんどん低下するため、消費エネルギーが減少し、結果としてコレステロールが溜まりやすくなってしまうのです。
ガルシニアは、血液中のコレステロールを減少させる効果があるため、生活習慣病や動脈硬化予防にも有効です。

 

 

【ガルシニアの1日摂取量とは?】

ガルシニア抽出物が含まれる健康食品を摂取する場合、どのくらいの摂取目安量になるのでしょうか?
継続的にガルシニアを摂取する場合、1日の摂取目安量としてはヒドロキシクエン酸(HCA)に換算して1日1人0.5〜1.5g程度になります。

摂取する際の注意点としては過剰摂取をすると、動物実験において精巣への悪影響が示唆されています。
サプリメントなど用法用量を守ってガルシニアを摂取している場合、過剰摂取になることはまずありません。

 

 

【ガルシニアの効率的な摂取の方法とは?】

ガルシニアを摂取する場合、多くの方はサプリメントでの摂取になるでしょう。
ガルシニアの効果をできるだけ高めるためには、摂取するタイミングなどが大切です。

 

まずガルシニアを摂取する場合、食事前の摂取がおすすめ。

食事前後、どのタイミングでガルシニアを摂取すると効果的なのかを調べたところ、食事前の摂取が一番、食欲抑制、体重減少などの効果が得られました。
ダイエット目的でガルシニアを摂取する場合には、食事前の摂取が理想的でしょう。

 

またガルシニアを摂取する時には、運動と組み合わせて摂取するのがベスト。
は脂肪酸の燃焼を促進して、エネルギーに変える作用があります。そこに加えて運動を組み合わせると、体脂肪の減少がより高まります。

研究結果においてもガルシニアの摂取と運動を合わせて行うことで、脂肪酸の分解が増加したという報告もあります。
さらに食事制限、運動を組み合わせた実験においては、体脂肪の減少による体重低下、総コレステロール値の低下、食欲抑制などの結果が得られています。