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ラクトフェリンは糖タンパク質の一種で、ヒトの母乳、涙、牛乳などに多く含まれる成分です。
ここではラクトフェリンについて、効果・効能についてまとめてみましょう。

 

【ラクトフェリンとは?】

ラクトフェリンはヒトの母乳の他、多くの哺乳動物の乳に含まれているタンパク質の一種です。

特に母乳に含まれるラクトフェリンは、出産後数日間に分泌される初乳に最も多く含まれています。
初乳は出産後5日目頃までの母乳のことであり初乳100mlあたり600mg、常乳(出産後3週間以降の母乳)には100mlあたり200mgのラクトフェリンが含まれます。

母乳中のタンパク質の10〜30%を占めるラクトフェリンには感染防御機能があるため、ラクトフェリンを豊富に含む初乳は赤ちゃんにとって免疫をつけるためにも非常に重要なのです。
つまりラクトフェリンは赤ちゃんの健康維持のために必要不可欠と言えるでしょう。

 

ラクトフェリンは母乳以外にも、涙、唾液、鼻汁など体内の外分泌液、粘膜液、白血球の一種である好中球に存在します。
ラクトフェリンは外部から侵入するウイルスや細菌からの攻撃を防ぐ防御因子として働いており、体を守る役割を果たしてくれています。

 

母乳以外に牛乳にも含まれるラクトフェリンですが、その量は母乳に比べると少ないです。
殺菌される前の牛乳に含まれるラクトフェリンの量は、母乳の10分の1程度。

母乳にいかにたくさんのラクトフェリンが含まれているかが分かります。
また加熱殺菌処理された牛乳や乳製品からは摂取することができません。

 

【ラクトフェリンはどうやって摂取する?!】

ラクトフェリン=赤ちゃんに大切な成分というイメージが強いかもしれませんが、大人にとっても重要な成分です。
様々な効果をもたらしてくれることから、多機能タンパク質とも呼ばれており、積極的に摂取したい栄養素になります。

 

ラクトフェリンは、熱に弱いという性質があるため、高温殺菌された牛乳や乳製品では摂取が難しいです。
そのためラクトフェリン配合と書かれた機能性食品(ヨーグルトなど)やサプリメントなどで効率よく摂取するのが理想的です。

ラクトフェリンの1日摂取目安量を定めたデータは特にありません。

 

【ラクトフェリンの効果・効能とは?】

赤ちゃんに免疫力をつけて、病気にかからなくさせる働きが有名なラクトフェリンですが、ラクトフェリンの効果・効能はそれだけではありません。

ここではラクトフェリンの効果・効能をまとめてみましょう。

ラクトフェリンの効果・効能は以下の通りです。

・感染症予防
・貧血予防効果
・腸内細菌を整えて、腸の働きを促進する
・抗酸化作用(活性酸素除去)
・内臓脂肪を低下させる(メタボリックシンドロームの解消)
・免疫力を高める(がん予防)
・抗アレルギー作用
・ピロリ菌除去
・抗炎症作用

それぞれまとめてみましょう。

 

<感染症予防>

抗菌、抗ウイルス作用があるので、新生児の敗血症予防、ノロウイルス胃腸炎予防、風邪の発症予防、歯周病・口臭改善などの感染症から体を守ってくれます。

 

<貧血予防効果>

ラクトフェリンは鉄と結合しやすい性質があり、腸内で鉄分の吸収を促してくれます。

鉄イオンと結合して、悪玉菌などの最近が生きていくために必要な鉄分を奪うことで、細菌の生存、増殖を抑制。
また鉄の吸収を調節する作用があるので、少量の鉄でも効率よく吸収でき、貧血症状を改善できます。

 

<腸内細菌を整えて、腸の働きを促進する>

ラクトフェリンには、悪玉菌から鉄を奪い取り、その生育を抑制する作用があります。

悪玉菌を減らすだけではなく、善玉菌の1つであるビフィズス菌を増やす働きもあるため、腸内細菌のバランスを整えて腸の働きを活発にしてくれます。

便秘解消にも効果的です。
さらに食中毒を引き起こす大腸菌やサルモネラ菌の増殖を抑制する働きも期待できます。

 

<抗酸化作用(活性酸素除去)>

活性酸素が体内に大量に発生すると、過酸化脂質という有毒作用のある物質を生成してしまいます。

この過酸化脂質は細胞膜や遺伝子を破壊し、老化を早めたり、ガンや心臓病などの元凶となってしまうのです。
ラクトフェリンには活性酸素を除去する強力な抗酸化作用があり、生活習慣病予防、改善にも効果があります。

 

<内臓脂肪を低下させる(メタボリックシンドロームの解消)>

ラクトフェリンを摂取すると、腹部CT断面の内臓脂肪面積が減少したという研究結果報告されており、内臓脂肪低減効果が認められています。

 

<免疫力を高める(がん予防)>

腸内に腸管免疫と呼ばれる免疫システムがあります。

ラクトフェリンは腸管免疫を活性化させ、悪玉菌の生育に必要な鉄を奪うため、悪玉菌の増殖を抑制。
免疫力をアップさせて風邪やインフルエンザ予防につながります。

またラクトフェリンには、体を守る免疫細胞の1つであるNK細胞(ナチュラルキラー細胞)の働きを高める効果があります。
NK細胞はがん細胞やウイルスに感染した細胞を発見して破壊する役割があるため、ラクトフェリンはガン予防にも効果を発揮してくれます。

 

<抗アレルギー作用>

アレルギー反応は、ウイルスや細菌などの抗原が体内に侵入した時に、それに対抗する防御物質である抗体が過剰に増えることによっておこる反応です。

ラクトフェリンは、小腸の上皮細胞を刺激して、腸内のIgA抗体を増やし、アレルゲンが体内に侵入するのを防いでくれます。

さらに免疫細胞の1つであるT細胞に働きかけて、IgE抗体の働きを低下させるため、かゆみの原因となるヒスタミンの産生を抑え、花粉症やアトピーなどのアレルギー症状を緩和してくれます。

 

<ピロリ菌除去>

ラクトフェリンは、胃・十二指腸潰瘍の原因となるヘリコバクター・ピロリ菌を包み込み、胃の粘膜に付着するのを妨害し、体外への排出を促す作用があります。
ピロリ菌は弱毒性の病原菌であるものの、消火器性潰瘍の発症や、胃がん、動脈硬化などの原因にもなります。
ピロリ菌除去作用によって、胃がんや動脈硬化予防にもつながります。

 

<抗炎症作用>

ラクトフェリンには抗炎症作用もあるので、関節炎や大腸炎の改善にも効果を発揮してくれます。

このようにラクトフェリンにはたくさんの効果・効能が期待できます。

 

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