メリロートの効果と効能、作用について
2019年1月12日ガルシニアの効果と効能、作用について
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【アルギン酸とは?】
アルギン酸は多糖類の一種であり、昆布、わかめ、ひじき、もずくなどの海藻類に多く含まれています。
アルギン酸は天然の食物繊維であり、血圧上昇を抑制する効果や、血中コレステロール値を下げる効果があるので生活習慣予防においても注目されている成分になります。
わかめや昆布などは触った時にぬめりを感じます。
このぬめり成分こそがアルギン酸なのです。
アルギン酸は、乾燥藻体の30〜60%を占めており、海藻の主成分とも言えます。
このアルギン酸は海中に含まている様々なミネラル類と塩を形成し、やわらかいゼリー状態になります。
このゼリー状態になったアルギン酸は細胞間隙を満たしていくのです。
波にもまれて、海の中を揺らぎながら成長する海藻のしなやかな動きは、このアルギン酸が持っている独特の物性によるものなのです。
アルギン酸のおおkは基本的に褐藻類などの海藻から抽出されることになります。
わかめや昆布などの海藻類は世界中で3000種類以上あります。数ある海藻類の中でも昆布やジャイアントケルプと呼ばれる大型の海藻類がアルギン酸の原料として使用されます。
海藻類から抽出されたアルギン酸は食品添加物の他、サプリメント、食物繊維、工業製品の原料、医薬品などに幅広く使用されています。
またアルギン酸は国連食糧農業機関(FAO)や世界保健機構(WHO)においても安全性が評価されており、安全な物質として認知されています。
日本国内においては、アルギン酸は厚生労働省許可の特定保健用食品(トクホ)にも指定されています。
アルギン酸を含む食品は「お腹の調子を整える食品」「コレステロールが高めの方に適する食品」となっています。
アルギン酸の歴史は130年以上前に初めて単離され、海藻から得られる酸性物質であることから「Algae(海藻)」と「Acig(酸)」で、アルギン酸と名づけられました。
アルギン酸が発見されてからは、日本だけではなく、世界中で実用化が進められています。
日本国内においては昭和15年から生産されるように、増粘剤やゲル化剤としても使用されています。
【アルギン酸の性質とは?】
アルギン酸はそのままの状態では水に溶けることはありません。
そのため、アルギン酸のそのままの状態では増粘剤ゲル化剤として機能しません。
ナトリウムやカリウムなどの一価イオンと塩を作る性質があり、ナトリウムやカリウムと中和することで水に溶ける用になります。
水溶性アルギン酸として
・アルギン酸ナトリウム
・アルギン酸カリウム
・アルギン酸アンモニウム
などがあります。
またアルギン酸は、一価イオンだけではなく、カルシウムや鉄などの多価イオンとも塩をつくることできますが、多価イオンで作られた塩である場合には、自由な分子運動が妨げられるため水に溶けない場合もあります。
不溶性アルギン酸としては
・アルギン酸カルシウム
があります。
水溶性アルギン酸も不溶性アルギン酸も、どちらも熱に弱いため、熱変性しやすいです。
短時間で分子路湯が低下してしまうという性質もあります。
食品や化粧品などに添加する時には、熱を加えずに添加されます。
増粘剤やゲル化剤として流通しているアルギン酸は水に溶けている状態になるので、アルギン酸ナトリウムであることが多いでしょう。
アルギン酸自体は水に溶けないため、アルギン酸の粉末を水中に投じると沈殿を起こします。
特殊な加工を行えば、アルギン酸は水を吸って膨張したアルギン酸をつくることができます。
【アルギン酸の用途とは?】
アルギン酸は食品添加物として多くの食品に用いられています。
食品分野においては、麺類やパン類などの小麦製品に対する品質改良剤として利用されています。
小麦粉の生地にアルギン酸が加えられると、生地に適度な保水性が保たれるので、麺やパンにソフトな食感が加わります。
また小麦粉の中にあるでんぷんやたんぱく質に作用して、生地組織を補強する作用もあります。
【アルギン酸の安全性とは?】
アルギン酸は国連機関であるJECFA(FAO/WHO合同食品添加物専門委員会)で評価され、一日許容摂取量(ADI)は特定されていません。
天然の海藻類から抽出されたアルギン酸は、食物アレルギーや残留農薬、遺伝子組み換え、BSRなどの影響のない安全な物質です。
またトクホとして、人体への作用も認められている成分になります。
【アルギン酸の効果・効能とは?】
アルギン酸の効果・効能は以下の通りです。
・高血圧の予防効果
・コレステロール値を下げる効果
・動脈硬化の予防効果
・ダイエット効果
・腸内環境を整える効果
・胆石予防の効果
それぞれまとめてみましょう。
<高血圧の予防効果>
海藻のぬめり成分は、水溶性のアルギン酸カリウムによるものです。
この海藻のぬめり成分であるアルギン酸カリウムが胃の中に入ると、アルギン酸とカリウムに分解されます。
切り離されたカリウムは体内に吸収され、そのまま利用されます。
一方アルギン酸は体内にあるナトリウムと結合して、アルギン酸ナトリウムの状態になって、体外へ排出されます。
高血圧を招く要因はいくつかありますが、その中でも大きな原因となるのが塩、塩化ナトリウムの取りすぎです。
体内のナトリウム量が増えると血圧は上昇します。これは血液中にナトリウムが多くなることで、血液濃度を薄めるために水分が血管中に増えてしまい、血管にかかる圧力が高くなってしまうからです。
アルギン酸カリウムを取り込み、余分なナトリウムがアルギン酸と結合して、アルギン酸ナトリウムとして体外へ排出されれば、血圧を下げることができます。
アルギン酸はほとんど消化されることなく、腸まで到達して、そこで高血圧の原因となるナトリウムと結合して、排泄を促してくれます。
高血圧予防効果が期待できるので、生活習慣病を改善したい人にもおすすめです。
<コレステロール値を下げる効果>
海藻などを食事で摂取した場合、アルギン酸も食事から摂取することができます。
食事で摂取したアルギン酸は体内で粘度の高いゲル状に変化します。
そのため、一緒に食べたものが消化管内をゆっくりと移動するようになるため、糖質の吸収が緩やかになります。
糖質の吸収が緩やかになると、食後の急な血糖値上昇を防ぐことができるのです。
またアルギン酸は、ナトリウムと同じように、余分なコレステロールに吸着、結合してそのまま体外へ排出してくれます。
そのぬめりによって余分なコレステロールを包み込んでくれます。
つまりアルギン酸を摂取することで、血中のコレステロール値が低下するため、生活習慣病予防につながるのです。
また不溶性のアルギン酸である、アルギン酸カルシウムは胆汁酸を吸収して排出する作用があります。
この作用によって体内の胆汁酸量が減ります。
胆汁酸はコレステロールを原料として作られるため、胆汁酸を排出する作用を持っているアルギン酸カリウムはコレステロール値を下げる効果があるのです。
<動脈硬化の予防効果>
動脈硬化は、動脈に脂質やコレステロールなどが溜まり、動脈に弾力性や柔軟性がなくなってしまう状態です。
動脈硬化の症状が進行すると、血液の流れが悪くなるため、心筋梗塞や脳梗塞などの危険な病気を発症してしまうリスクが高くなってしまうのです。
アルギン酸にはコレステロールを吸着して体外へ排出する作用があるので、動脈硬化の原因となるコレステロール値を下げて、動脈効果を予防してくれます。
<ダイエット効果>
アルギン酸は海藻のぬめり成分です。
アルギン酸は体内で粘度の高いゲル状になるので、食べたものが消化管内をゆっくりと移動し、吸収もゆっくりになります。
そのため消化に時間がかかるようになり、満腹感が得やすくなります。
さらにアルギン酸は低カロリーであり、食べる量自体を抑えてくれるので、ダイエット中の方にもおすすめの成分と言えます。
長時間にわたって満腹感が得られるアルギン酸は、体内にほとんど吸収されることはないため、摂取カロリーを下げることができます。
<腸内環境を整える効果>
アルギン酸は食物繊維の一種になるので、腸内環境を改善して、腸のぜん動運動を活発にしてくれます。
アルギン酸の働きによって、腸内環境が改善されると、便秘が解消されます。
また腸内環境がよくなることで、新陳代謝や基礎代謝が向上するので、脂肪を燃焼しやすい痩せる体質へと改善できます。
新陳代謝がよくなることで、肌細胞のターンオーバーサイクルも早まるため、美肌効果も得られるでしょう。
人間の腸内には100種類、100兆個以上の腸内細菌が棲息しています。
この腸内細菌には腸内でよい仕事をしてくれる善玉菌と、悪い仕事をする悪玉菌があります。
この善玉菌と悪玉菌が常に勢力範囲を争っており、善玉菌が優位の状態であれば腸内環境はよい状態であり、逆に劣勢になってしまうと腸内環境は悪化し、便秘を引き起こします。
水溶性の食物繊維は水に溶けてゲル化して、人の体に不必要な物質の吸収を妨げ、そのまま吸着して体外へ排出してくれます。
不溶性食物繊維に関しては、水には溶けないものの、水分を含むことで膨張し、腸を刺激しぜん動運動を活発にしてくれます。
アルギン酸は結合する物質によって水溶性アルギン酸も不溶性アルギン酸もありますが、どちら腸内にたまった不要な老廃物や毒素を体外へ排出する働きがあるため、腸内環境を整えてくれます。
<胆石予防の効果>
胆石は肝臓の右下部分にある胆のうと呼ばれる袋に石ができる病気です。
非常に痛みが強く、背中に痛みが表れて発見されることが多いです。
この石のようなものは胆石と呼ばれており、そのほとんど胆のう中のコレステロールが結晶化したものになります。
コレステロールは水に溶けないので、胆汁内ではリン脂質膜やミセルと呼ばれる膜で覆われて存在します。
このミセルは、水にも油にも馴染む膜のようなものです。
膜で包まれたコレステロールが胆汁の中に増えすぎてしまうと、ミセルで覆うことができなくなってしまため、増えすぎたコレステロールはそのまま結晶化してしまうのです。
この結晶化したコレステロールが胆のうに溜まると、痛みが生じます。
アルギン酸にはコレステロールを減らす作用があるので、胆汁中のコレステロール値も下がります。
そうすることで、胆石予防につながるのです。
【アルギン酸が多く含まれている食品とは?】
アルギン酸が多く含まれている食品は、海藻類であり
・わかめ
・昆布
・もずく
・アラメ
・めかぶ
・ひじき
などがあります。
アルギン酸の摂取量は特に定められていません。
アルギン酸と酸性のものを合わせるとミネラルと分離する性質があるので、酸性の酢と組み合わせて食べるのがおすすめです。
酸性の酢と組み合わせることによってアルギン酸とミネラルが分離されて、ミネラルは体内で吸収されやすい形で溶けだしていきます。
そうするとアルギン酸も吸収されやすい状態になるので、海藻サラダや酢の物などが効果的でしょう。