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ジピコリン酸は納豆に多く含まれる成分です。

ジピコリン酸にはどのような効果が期待できるのでしょうか?
まとめてみましょう。

 

【ジピコリン酸とは?】

ジピコリン酸とは細菌の芽胞の乾燥重量中5〜15%を占める有機化合物です。

このジピコリン酸は芽胞が持っている耐熱性に関係した物質と考えられており、好気性バシラス属と嫌気性クロストリジウム属の2つの細菌属が芽胞を作ることが知られています。

 

納豆に多く含まれるジピコリン酸は抗菌作用があり、ビブリオ菌、O−157菌、溶連菌などに対して強い抗菌効果が得られるのです。
納豆重量100gに対して20mg前後のジピコリン酸が含まれているといわれています。

 

【O-157や溶連菌予防にはジピコリン酸が欠かせない】

納豆に含まれるジピコリン酸は、強い抗菌作用があり、0−157や溶連菌に対する抗菌作用が優れています。
そのため、納豆を食べることで感染症になりにくくなり、健康体を維持できるでしょう。

 

病原性大腸菌0−157は、高齢者、幼児、免疫力が低下している人が感染すると死亡するケースもあり、非常に危険です。
O−157は腸管出血性大腸菌と呼ばれており、毒力の強いベロ毒素を産生する大腸菌の一種になります。

 

高齢者や幼児が感染した場合、腎機能や神経学的障害など後遺症を残す可能性がある溶血性尿毒症症候群を併発すこともあり、重症化しやすいです。
食中毒が多発する初夏〜初秋にかけてはO−157も発生しやすいのですが、それ以外の気温が低い時期でも発生する可能性はあります。
このO−157は動物の腸内に生息していて、汚染された食肉、加工品、飲料水などを飲食することで感染。

 

感染者の便で汚染された手指で取り扱う食品などを介して、二次感染を起こすこともあります。

ただ食材の取り扱い、十分な加熱調理、手洗い、消毒を徹底すれば感染予防は可能です。
また納豆を食べることで、予防効果は高まるでしょう。

 

溶連菌とは、A群β溶血性連鎖球菌と呼ばれるものであり、人に感染すると風邪の症状に似た咽頭炎を引き起こします。
溶連菌が咽頭に感染すると、2〜5日程度の潜伏期間の後、発熱、咽頭痛などの症状が現れ、舌がいちごのようにぶつぶつした状態になるでしょう。

またA群溶連菌性咽頭炎では、心臓や腎臓に合併症をきたすこともあり、治療には抗生物質が用いられます。
溶連菌は感染者からの接触によって感染し、家族間、園、学校などで感染が広がることが多いです。

 

【ジピコリン酸の効果・効能について】

ジピコリン酸は大豆が納豆菌によって発酵することで発生する成分です。

このジピコリン酸にはどのような効果・効能があるのでしょうか?

まとめてみましょう。

 

<抗菌作用、抗ウイルス作用>

ジピコリン酸には強い抗菌作用、抗ウイルス作用があるため、インフルエンザ、溶連菌、大腸菌0−157予防に非常に効果的です。

雑菌を用いた抗菌実験では、無添加のシャーレでは雑菌のコロニー(肉眼で見ることができる雑菌の集まり)が数多くみられたのですが、納豆を食べる時の濃度のジピコリン酸を添加した場合には雑菌のコロニーが見られません弟子。
つまり納豆を1パック食べることで、雑菌を防ぐことができるので、抗菌作用、抗ウイルス作用目的に納豆を積極的に食べるようにしたいですね。

 

<ガン予防作用>

ジピコリン酸にガン細胞を自殺的に破壊するアポトーシス作用があることが知られています。

体内では常にガン細胞が発生していますが、免疫機能によって生成されたガン細胞のほとんどは排除されます。

しかし排除されずに生き残ったガン細胞が2倍、4倍、8倍と増殖していき、大きなガン腫瘍ができてしまうのです。
ジピコリン酸には、ガン細胞を自ら自殺するように追い込むアポトーシス作用(自死作用)があることが分かっているので、ガン予防に効果があります。

 

【風邪のひきはじめにはジピコリン酸がおすすめ】

世界一の長寿大国である日本人の健康を支えている食品として忘れてはいけないのが「納豆」でしょう。

納豆には寿命を延ばすポリアミン、強く美しい皮膚を作るレシチンなどたくさんの有効成分が含まれています。
その中でもジピコリン酸は細菌やウイルスに負けない強い体を作るのに欠かせません。

 

古くから「風邪のひきはじめには納豆汁を飲むのがよい」といわれてきました。

これは納豆が栄養豊富な発酵食品であるだけではなく、納豆に含まれるジピコリン酸などの抗菌作用の強い成分がたっぷりと含まれており、ジピコリン酸の働きによって細菌やウイルスの増殖を抑えてくれるからなのです。

 

ジピコリン酸は抗生物質ほどには強力な抗菌作用はないものの、サルモネラ菌、病原性大腸菌O−157菌に対する抗菌作用は非常に優れています。
熱にも強く、腸内にしっかりと行き届くことができるので、長く活躍してくれるでしょう。

 

特に昔は抗生物質などが普及していなかったため、納豆は抗生物質の代わりに薬のように重宝されていたといわれています。
ジピコリン酸は抗生物質のように副作用がないため、安心ですね。

健康な体を維持するために積極的に納豆を食べてジピコリン酸を摂取しましょう。

 

<病原菌の増殖を抑制する作用>

納豆に含まれる納豆菌によって生成される抗菌物質であるジピコリン酸は、納豆菌の胞子の活性を保護するために作用します。

人間への作用としては、病原性大腸O−157への抗菌効果が認められていますが、その他の病原菌増殖も抑制する働きがあるので、優れた抗菌作用が期待できるでしょう。