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コエンザイムQ10とは、人間の体内で合成される脂溶性のビタミン様物質です。

1957年に発見された比較的新しい成分で以前はビタミンQとも呼ばれていましたが、体内で合成されることから現在ではビタミンとは区別されており、成分表示においてはユビキノンと表される場合もあります。

 

自然界ではコエンザイムq1〜q13まで発見されていますが、人間の体内で働くのがコエンザイムq10であり、体内の細胞の酸化還元をサポートする補酵素の一種として主にエネルギー生産と抗酸化の役割を担っています。

 

◆コエンザイムQ10の主な働き

・エネルギー生産

人間の体は約60兆個の細胞で構成されており、この細胞を常に活性化させることで若々しい体を維持することができますが、日々の生命活動や生命維持にはエネルギーが必要で、エネルギーは呼吸によって取り入れた酸素と食事から摂取した栄養を素に細胞内のミトコンドリアで作り出されます。

 

ミトコンドリアでのエネルギー生産量が減少すると細胞の数が減少して機能低下を招き、病気や老化の原因になるほか、ミトコンドリアで作り出されたエネルギーは損傷した細胞の修復にも欠かせません。

コエンザイムq10はミトコンドリアがエネルギーを生産する際に欠かせない成分であり、体内に存在するコエンザイムq10の量が若々しく健康な体を作り出すうえで重要な鍵となります。

 

・抗酸化

コエンザイムq10は強い抗酸化作用を持つ抗酸化物質でもあります。

抗酸化作用とは体内で発生する活性酸素を除去する作用のことですが、そもそも活性酸素とは体内のウイルスや毒物を分解するために欠かせない物質です。

しかし体内で活性酸素が増加しすぎると正常な細胞まで攻撃して酸化させ、体を錆びつかせて老化の原因となります。

 

コエンザイムq10はその強い抗酸化作用によって体の錆びを防ぐだけでなく、ビタミンEの働きもサポートします。

ビタミンEはコエンザイムq10と同じく抗酸化物質であり活性酸素を除去する作用を持っていますが、活性酸素を除去した後はビタミンEそのものが酸化を促す性質へと変化します。

コエンザイムq10は性質が変化したビタミンEを素の抗酸化物質へと戻す作用を持っており、コエンザイムq10によって元の性質に戻ったビタミンEは再び抗酸化作用を発揮することができます。

 

◆コエンザイムq10の主な効果/効能/作用

 

・疲労回復効果(エネルギー生産により疲労の原因となるエネルギー不足を解消するため)

・体力アップ効果(エネルギー生産&抗酸化により活性産を除去すると同時に細胞を保護し酸素を全身に行き渡らせるため)

・筋力アップ効果(エネルギー生産により筋力系の細胞が活性化されると同時に筋肉細胞の損傷や破壊を抑制するため)

・アンチエイジング効果(強い抗酸化作用により活性酸素を除去し、細胞の錆びを防いで若々しさを保つため)

・ダイエット効果(エネルギー生産時に体内の糖や脂肪を消費するため)

・糖尿病の改善&予防効果(コエンザイムq10が糖尿病の原因である血液中の余分な糖をエネルギーに変換するため)

・高血圧の改善&予防効果(コエンザイムq10が高血圧の原因であるコレステロールによる血流の悪化を改善するため)

・動脈硬化の改善&予防効果(コエンザイムq10が血管内に蓄積した脂肪物質を除去するため)

・がんの改善&予防効果(コエンザイムq10が免疫力をアップさせてがんの発生や進行を抑制するため)

 

このようにコエンザイムq10は健康な体を維持するために欠かせませんが、本来体内で合成できるコエンザイムq10は20歳を過ぎると加齢と共に徐々に減少し、さらにストレスや病気によっても減少します。

体内のコエンザイムq10が減少するとエネルギー生産量が減少するため疲れやすくなるほか、倦怠感、頭痛、肩凝り、血行不良、手足の冷えやむくみ、免疫力低下によって風邪を引きやすくなる、肌の調子が悪化するなど、様々な不調を招く原因となります。

 

そのためコエンザイムq10は日常的な補給が推奨されており、コエンザイムq10を豊富に含む食材を積極的に摂取することが望ましいとされています。

 

◆コエンザイムq10を豊富に含むオススメ食材

・肉や魚…牛肉、豚肉、イワシ、サバ、イカ
・野菜や豆類…ほうれん草、ブロッコリー、ピーナッツ、大豆
・オイル類…菜種油、大豆油

 

コエンザイムq10の1日あたりの摂取目安量は100mg〜300mgとなっていますが、日本人の一般的な食習慣だと1日で補給できるコエンザイムq10はわずか5mgといわれており、上記で紹介した食材を積極的に摂取したとしてもとても補いきれる量にはなりません。

そのためコエンザイムq10を効率的に補給するにはサプリメントでの摂取がおすすめです。