
チロキシンの効果と効能、作用について
2019年9月30日
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2019年9月30日ドーパミンという言葉を聞いたことがある人は多いでしょう。
ドーパミンは神経伝達物質で、やる気や喜びをコントロールしている化学物質のこと。
ここではドーパミンの効能・効果や作用についてまとめてみましょう。
目次
【ドーパミンとは?】
ドーパミンとはやる気がでる、パワーの源とも言われているアドレナリンやノルアドレナリンの前駆体です。
ドーパミンは、中枢神経に存在する神経伝達物質であり、元気に生活するためには欠かせません。
このドーパミンがいかにたくさん分泌されるかによって、楽しめるか、幸せを感じられるかが変わってきます。
ドーパミンがたくさん増えれば、人生において楽しいと感じられる時間が長くなりますし、幸福感も得られやすくなるでしょう。
ドーパミンはやる気や幸福感を得られるだけではなく、運動やホルモンの調節、感情、意欲、学習など多くの人間の生命活動に関与してきます。
例えばお酒を飲んで気分がよくなるのは、ドーパミンが放出されて脳内の報酬系という神経系が活性化するためです。
何らかの物質などの依存症になってしまうのも、その物質によってドーパミンが活性化させるものだからと考えられています。
ここでまとめてみると、ドーパミンがあることで以下のような作用が期待できるでしょう。
・快楽や多幸感が得られる
・創作意欲が向上する
・運動調節に関与する
またドーパミンは黒質線条体路、中脳皮質路、中脳辺縁経路の3つの神経経路で働いており、黒質線条体路はパーキンソン病と関与していますし、中脳皮質路と中脳辺縁経路は統合失調症と関連しています。
ドーパミン分泌は私達にとって欠かせないものなのです。
脳の中には1兆個もの神経細胞がありますが、その中にはドーパミンにのみ反応するような神経もあります。
この神経は快楽を伝達してくれる神経であり、「ドーパミン作動性神経」と呼ばれることも。
このドーパミン作動性神経でドーパミンが分泌されれば、快楽を得ることができるでしょう。
【神経伝達物質とは?】
ドーパミンは神経伝達物質の一種ですが、そもそも神経伝達物質とはいったい何なのでしょうか?
神経伝達物質は、人間の脳内で情報の運搬役として働く化学物質のことです。
特にドーパミンは心の機能に関与しており、
・感情
・記憶
・経験
・思考
・理性
・意識
・言語
・理解
などは、全てドーパミンが関与していると言われています。
言い換えれば、ドーパミンは人の心を生み出している物質の1つであり、私達人間の人格形成において非常に重要になるのです。
神経細胞は情報を伝える役割がありますが、神経伝達物質は情報を運ぶ役割があります。
つまり神経細胞とドーパミンのような神経伝達物質は両方あってはじめて上手く作用するのです。
神経伝達物質は、シナプスと呼ばれる神経細胞と神経細胞を接続する部分から分泌されます。
分泌された神経伝達物質は他の神経細胞の受容体に触れることによって、情報を伝達していくのです。
これまでに発見されている神経伝達物質は数十種類があり、
・アミノ酸類:グルタミン酸、グリシンなど
・モノアミン類:セロトニン、ノルアドレナリン、ドーパミン、アセチルコリンなど
・ペプチド類:エンドルフィン、バソプレシンなど
の3つ大別できます。
その中でもドーパミンが分類されるものアミン類は、精神疾患に深く関与していることが分かっています。
ドーパミン以外の神経伝達物質をいくつかまとめてみましょう。
<セロトニン>
セロトニンは精神安定の働きがある神経伝達物質です。
このセロトニンは脳内の視床下部、大脳基底核、延髄の縫線核などに広く分布。
普段はドーパミンやノルアドレナリンの情報を適度に抑えており、セロトニンの量が減少すると急に攻撃的になったり、不安やうつ、パニック症状を引き起こしたりします。
<ノルアドレナリン>
ノルアドレナリンは驚き、興奮、恐怖などを感じる神経伝達物質です。
特にノルアドレナリンは、精神的、身体的にストレスを感じた時に放出されやすく、ノルアドレナリンが分泌されると自律神経の交感神経が活性化されます。
交感神経は体を活動的にする神経であり、血圧上昇などにつながるでしょう。
ノルアドレナリンの働きが崩れてしまうと、うつ病、パニック障害、神経症などの精神症状を引き起こす可能性があります。
【ドーパミンの効果・効能とは?】
ドーパミンには様々な効果・効能があります。さっそくまとめてみましょう。
<やる気を引き出す>
ドーパミンはやる気や意欲を刺激してくれる神経伝達物質です。
脳内でドーパミンが分泌されると、やる気が沸いて、「ドキドキ」や「ワクワク」などの期待感が生まれます。
生活する上で、やる気を出すことはとても重要です。
<喜びを刺激してくれる>
ドーパミンは、人間の心に快楽や喜びを与えてくれます。
そのため、ドーパミンは脳内麻薬、快楽物質と呼ばれることもあるんですよね。
快楽と書くと分かりにくいですが、簡単に言えば「楽しい」「嬉しい」などの感情です。
楽しい、嬉しいと感じるような体験は、ドーパミンがうまく分泌されているために起こります。
逆に言うと、ドーパミンの分泌がなければ私達は楽しい、嬉しいと感じることがで来ませんし、喜びも得られません。
<喜びが意欲を刺激する>
先ほどお話しした通りドーパミンは、嬉しい、楽しいといった喜びの感情をもたらしてくれます。
この嬉しい、楽しいという気持ちは、継続することで「意欲」につながるんです。
例えば、何か楽しいことがあった場合、もう1度をそれをしたいと思うでしょう。
その「もう1度それをしたい」と思うことが、「意欲」なのです。
【ドーパミンを増やす方法は?】
私達が幸せな生活を送るために欠かせないのが「ドーパミン」です。
ドーパミンは楽しい、嬉しいなどの幸福感が得られる物質であり、このドーパミンがあるかないかで、人生の充実度も変わってきます。
では、ドーパミンはどうやって増やせばよいのでしょうか?
ここではドーパミンを増やす方法をいくつかまとめてみましょう。
<手身近なものに依存しない>
ショッピング、喫煙、飲酒などは手軽に楽しめて満足感が得られるので、ドーパミンが増えるような気がします。
しかし実際には、ドーパミン生産にはそれほどつながっていません。
最新の研究結果によると、何か物事に対して深く努力して、成果や報酬が出た時だけ、脳内ではドーパミンが放出されます。
つまり飲酒、ショッピング、喫煙などでは深く努力していないため、ドーパミンの分泌は期待できません。
<小さい目標を掲げる>
仕事や勉強においては、時間や量に関わらず自分の責務を全うした時、達成した時にドーパミンが放出されます。
そこで、大きな目標ではなく、手の届きやすい目標をいくつか掲げてリストを作成しましょう。
そのリストを見ながら、完了したらチェックを付けて自分で自分を認めてあげることで、脳内のドーパミン放出量は多くなりますよ。
<運動をする>
運動することは脳の活性化につながります。
運動することによって、脳細胞が新たに作られると、老化を防止しアンチエイジングにつながりますよ。
運動といっても、激しい運動でなくても全然OKです。
ヨガ、ウォーキング、ストレッチなどの軽い運動でもよいですし、お出かけの際にエレベーターではなく階段を使うなど簡単なところから始めるのもよいでしょう。
<新しい趣味を持つ>
趣味を持つことは大切です。
特にドーパミンは何か創造的なことに没頭して、集中して行うことで脳のドーパミン量は増加します。
音楽、工作、手芸、絵、DIY、ガーデニング、車の修理など、なんでもいいので興味がわく趣味を見つけるとよいでしょう。
ただ、趣味の時に気を付けておきたいのが、作品の出来栄えなどは気にしないこと。
出来栄えを気にしてしまうと、幸福感が薄れてしまうので、ドーパミン放出量が減ってしまいます。
人と比べるのではなく、自分の世界に入りきってしまうことが大切ですよ。
<ドーパミンをふやす食事を食べる>
ドーパミンの原料はアミノ酸の一種であるチロシンです。
つまりチロシンを多く含む食品を積極的に摂取することで、ドーパミンの生成量はアップするでしょう。
チロシンが多く含まれる食品は以下の通りです。
・アーモンド
・アボカド
・バナナ
・牛肉
・鶏肉
・チョコレート
・コーヒー
・卵
・緑茶
・ヨーグルト
・スイカ
などです。
基本的にアミノ酸を原料としているドーパミンをたくさん生成するためには、タンパク質が豊富な食べ物を積極的に摂取することが大切です。
良質なタンパク質をしっかりと摂取すると、肉体的&精神的な疲れも軽減しやすいですよ。
<音楽を聴く>
おいしいものを食べたり、映画を見たり、旅行にでかけたりするとドーパミンは放出しやすいですが、それと同じくらいハッピーな気持ちになれるのが「音楽を聴くこと」です。
音楽にはヒーリング作用もあり、落ち込んでいる時にお気に入りの曲を聞けば、脳内のドーパミンは分泌されやすいでしょう。
実際、アメリカの科学雑誌「ネイチャー」に、音楽はドーパミンを分泌させる効果があるという内容の論文が発表されました。
ドーパミンは音楽を聴くのはもちろんなのですが、好きな音楽を聞く前の期待でワクワクしている状態でも放出されます。
ただ自分の好みでない音楽を聴いても、ドーパミンの分泌の活性化は確認されないので、好きな音楽を聴くようにしましょう。
<瞑想する>
瞑想すると脳内のドーパミンが増えることは、研究結果からも明らかになっています。
瞑想は深いリラクゼーション効果もあるので、やる気や集中力アップにもつながりますよ。
瞑想を行っている時、人の脳ではガンマ波と呼ばれる人間の認知活動に関与している脳波量が増加し、ドーパミン量も増えるといわれているんです。
瞑想と聞くと何時間も行わなければいけないの?と思ってしまうかもしれませんが、そんなことはありません。
忙しい人にもおすすめの1分前後でできる瞑想もあるんですよ。
簡単にできる瞑想方法がこちらです。
1、目を閉じて4秒間ほど、鼻から息を深く吸い込む。この時酸素が体を巡っていることをイメージする。
2、7秒ほど息を止めて、8秒かけて息をゆっくりと吐き出していく。抱えているストレスを吐き出すようなイメージ。
とっても簡単な瞑想方法ですね。ぜひ実践したいです。
<規則正しい生活習慣を心がける>
規則正しい生活を送り体内を浄化させることでドーパミン量は増えます。
バランスの取れた食事を心がける、しっかりと睡眠をとる、ストレスをため込まない…
このような普通のことを心がけることも大切ですよ。
<自分に報酬を与える>
ドーパミンは自分が実際に何か行動を起こしている時に活性化することが分かっています。
つまり、ドーパミンは行動することで分泌されるので積極的に何か活動しなければなりません。
特にドーパミンの放出量が多いのが「報酬への期待を感じながら行動する時」です。
辛い仕事をしている時でも、何かメリットがあればやる気もでますし、報酬があればそれに向かって頑張ることができますよね。
自分へのご褒美を決めてから、何か行動を起こすことで、作業はいつも以上にはかどりますし、何よりもドーパミンの放出量は増えるでしょう。