グルコサミンの効果と効能、作用について

グルコサミンは、アミノ糖の一つで、軟骨を構成している成分の一つです。

アミノ糖には、ガラクトサミンや、N-アセチルムラミン酸などがあり、グルコサミンの主な働きは関節部分の細胞の新陳代謝を促す役割があります。

そのため、このグルコサミンを適切に摂取していると関節痛を和らげる効果効能があります。

 

ただし、グルコサミンが不足すると、逆に関節痛を悪化させるなどの可能性があります。
こうした症状を防ぐために、適切な量のグルコサミンの摂取が必要となるのです。

 

グルコサミンは「キチン」を加水分解して得られる成分であり、糖類とアミンが結び付いたアミノ糖です。
このグルコサミンは1960年ごろから、関節痛の治療薬として用いられています。

現在では、このグルコサミンは関節痛を抑えるための医薬品や、健康維持のためにサプリメントに使われています。
さらにスキンケア製品にも用いられており、肌の潤いを保つ役割も果たしています。

グルコサミンは関節部分の細胞の新陳代謝を促す役割のほか、以下のような効果効能があります。

 

グルコサミンの主な効果／効能／作用

・運動能力を高める（ひざなどの柔軟性を高めるため）
・美肌効果がある（ヒアルロン酸の原料となるため）

こうした働きのほか、細胞の炎症を抑える働きなどがあります。

 

ヒアルロン酸には保水力があり、肌の潤いを保ったり、ハリを維持する働きがあります。

ただし、グルコサミンの過剰摂取は胸やけや吐き気、胃痛など位に関する症状を引き起こすため注意が必要となっています。

そのため、摂取量の目安として、グルコサミンの1日の摂取量を1500mgとしています。
摂取する際にはコンドロイチンの摂取量も気にかけ、グルコサミンが5に対して、コンドロイチン4が、良いバランスとなっています。

 

グルコサミンを多く含む食品は、フカヒレや、オクラなどに含まれています。
また、グルコサミンを効率よく摂取するにはグルコサミン配合のサプリメントが販売されているためお勧めです。

こうしたサプリメントを摂取する際には、コンドロイチンが配合されているものを選ぶことがポイントとなります。

 

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【グルコサミンをもっと詳しく】

グルコサミンとは軟骨成分の1つであり、膝や肘、肩などの間接部分のクッションとしての役割を果たしてくれています。

軟骨は骨の表面を覆っていて、骨と骨がこすれ合う摩擦を軽減したり、重力や衝撃をやわらげるクッションの働きをします。

この軟骨が減ってしまうと、骨と骨がこすれ合ってしまうので膝や肘、肩などの関節の痛みにつながります。

 

人間の体にはたくさんの関節があり、その関節の動きをスムーズにしてくれているのが「軟骨」なのです。
この軟骨を作っているのが、グルコサミンと呼ばれる成分になります。
グルコサミンは軟骨を形成し、軟骨が摩耗、減少したら修復してくれます。

 

グルコサミンはアミノ等の一種であり、体内で生成される成分です。
グルコースにアミノ基がついたアミノ糖になります。
食品ではカニやエビの殻などに多く含まれています。

しかしグルコサミンの生成量は加齢とともに減少してしまい、軟骨がすり減る文をカバーしきれなくなってしまいます。
そのため、年を取ると膝や肩が痛いなどの関節痛を訴える方が多くなるのです。

 

またグルコサミンは軟骨成分として関節のクッションの役割だけではなく、血液、血管、皮膚、腸管などにも働きかける健康成分です。

グルコサミンは身体の様々な組織をつくる他の成分の元にもなります。
グルコサミンが作られる組織としては以下のものがあります。

・ヘパリン（血液）
・へパラン硫酸（血管、血管壁）
・ヒアルロン酸（眼球のガラス体、皮膚関節、結合組織）
・ケラタン硫酸（角膜、結合組織、軟骨）
・コンドロイチン（骨、軟骨、腱、角膜、皮膚）
・デルマタン硫酸（結合組織）

ヒアルロン酸は保水力に優れた肌の保湿成分としても有名ですし、コンドロイチンも軟骨や皮膚の力になる欠かせない成分ですね。

グルコサミンの生成量は、生まれた時がピークと言われています。
それ以降は徐々に減少していくので、積極的にグルコサミンを体外から摂取する必要があります。

 

グルコサミンの量が少なくなってしまうと、関節の痛みや炎症などを起こしやすくなります。
またグルコサミンからは肌の保湿成分であるヒアルロン酸も生成されるので、グルコサミン量が少なくなってしまうとヒアルロン酸量も不足して、肌の水分を保てなくなります。

ヒアルロン酸不足によって、肌の乾燥は進み、たるみやしみ、しわ、くすみといった肌老化が進行してしまいます。

 

【グルコサミンの効果・効能とは？】

グルコサミンの効果・効能は以下の通りです。

・関節の動きをスムーズにする（変形性膝関節症の症状緩和）
・血液の流れを促進する（血流促進効果）
・肌のハリ、みずみずしさを保つ（美肌効果）
・記憶学習能力を向上させる

それぞれの効果をまとめてみましょう。

 

＜関節の動きをスムーズにする（変形性膝関節症の症状緩和）＞

グルコサミンは軟骨成分の1つであり、関節と関節の結合部の軟骨や、関節液の中にあります。

膝関節の軟骨には体重圧と運動による摩擦から骨を保護する働きがあります。
軟骨は水分をたっぷり含んだスポンジのようなものであり、骨と骨を結ぶクッションの役割を果たしてくれています。

この軟骨は、ヒアルロン酸やコンドロイチンなどのN−アセチルグルコサミンを主成分とする多糖類と、コラーゲンなどのタンパク繊維で構成されています。

 

グルコサミンがあることで軟骨が作られるので関節の動きをスムーズにしてくれます。

軟骨は関節のクッション材であり、骨と骨の摩擦を軽減する作用や、重力や衝撃を吸収する作用があります。
グルコサミンはこの軟骨を形成し、軟骨がすり減ってきたら修復する力があります。

 

また関節においては軟骨に限らずに、アキレス腱や靭帯を形成する成分の1つとしてもグルコサミンは活躍しています。
年齢と共に関節機能は衰えます。関節軟骨がすり減り骨がぶつかると、関節痛が起こり、日常生活にも支障をきたしてしまいます。

いつまでも若々しく、健康に生活するためにはグルコサミンは欠かせない成分と言えます。
加齢によって起こる変形性膝関節症の症状緩和にもグルコサミンは効果的です。

 

＜血液の流れを促進する（血流促進効果）＞

グルコサミンはヘパリンやヘパラン硫酸の成分ともなります。

ヘパリンは血液、ヘパラン硫酸は血管や血管壁にある成分になります。
ヘパリンは血液凝固を阻止する作用のある成分なので血液をサラサラにして血流を促進する作用があります。

 

グルコサミンは血管細胞の表面や結合部にもあって、血管を補強する働きをしています。
血管は血液を全身に送り出す場所ですので、強靭性と弾力性が必要であり、血管を強化するためにはグルコサミンが欠かせません。

 

またグルコサミンは心臓にも存在します。

グルコサミンは血管と同じく心臓の大動脈弁でケラタン硫酸として大動脈弁を保護しています。
この大動脈弁を保護してしっかりと弁が閉まるようにしてくれることで、血液を送り出す強い力を維持できているのです。

このようにグルコサミンは血管や血管壁を強化、保護し、血液をサラサラにして血流を促進する効果が期待できます。

 

＜肌のハリ、みずみずしさを保つ（美肌効果）＞

グルコサミンは肌の保湿成分の1つであるヒアルロン酸の原料となる成分です。

ヒアルロン酸は1ｇで6リットルもの水分を保水できる強力な保水力があり、皮膚の中でも表皮と真皮に保湿成分として働いています。
このヒアルロン酸があることで肌細胞では潤いが保たれています。

 

ヒアルロン酸は年齢を重ねるとともに減少してしまいます。

60歳になると20歳ころの約半分ほどのヒアルロン酸量になるといわれています。
ヒアルロン酸量が減少することで、肌老化や保水力の低下に要因になるのです。

 

もしもヒアルロン酸が減少してしまうと、角質層からは水分が蒸発してしまい、肌が乾燥してしまいます。

乾燥した肌は、バリア機能が低下してしまうため、ちょっとした刺激にもすぐに反応してしまうため、アトピー性皮膚炎などのアレルギー症状も起こりやすくなってしまいます。

また乾燥肌は、肌の弾力やハリ、ツヤが失われるため、シワ、たるみ、しみ、くすみなどの肌老化が進行しやすくなります。

 

グルコサミンがあることでヒアルロン酸量が増えるので、肌の潤いが保持されて、ハリ・弾力のある若々しい肌をキープできるでしょう。
しわ、たるみも解消されるのでアンチエイジング効果も期待できますよ。

その他、グルコサミンはヒアルロン酸として眼球のガラス体、ケラタン硫酸として角膜に存在し、目の乾燥を防いでくれるのでドライアイにも効果を発揮してくれますよ。

 

＜記憶学習能力を向上させる＞

グルコサミンは脳内の機能を維持する物質の代謝を促進する作用があります。

その働きによって、物忘れが減ったり、痴呆の予防につながったりします。

グルコサミンは脳細胞の中にも含まれているので記憶機能に深く関わっており、記憶学習能力を向上させる働きがあります。
また細胞においては、表面に糖鎖となって細胞間の情報伝達に役立ちます。

 

グルコサミンで関節痛から、さようなら！

 

【グルコサミンを効率的に摂取するためには？】

グルコサミンはカニやエビなどの甲殻類の殻に多く含まれている成分です。
グルコサミンの1日摂取目安量は500mgです。
通常の食事では、カニやエビの殻をたくさん食べるということは難しいです。

 

牛肉、豚肉、鶏肉などの軟骨部分や、干しエビ、ウナギ、ふかひれ、山芋、オクラ、キノコ類などにはグルコサミンから生成されるヒアルロン酸などの集合体であるプロテオグリカンが豊富に含有されています。

このプロテオグリカンもそのままの状態では体内に吸収されないので、その一部が分解されてグルコサミンとして吸収されることになります。
この摂取方法では吸収が悪く、効率的にグルコサミンを摂取できません。

グルコサミンを効率的に摂取したいのであれば、食品から摂取するよりもサプリメントで摂取した方が効率的でしょう。

 

カニやエビなどの甲殻類の殻から抽出されたグルコサミンのサプリメントの場合、その製法によってグルコサミン硫酸塩かグルコサミン塩酸塩のどちらかができます。

この2つの中でもグルコサミン塩酸塩の方が分子量が小さいので、体内に吸収されやすく、効率的にグルコサミンを摂取できるでしょう。

 

【N−アセチルグルコサミンは通常のグルコサミンと何が違う？！】

グルコサミンの中でもN−アセチルグルコサミンは、体内の肌や関節などに存在する成分と同じ形状をしているので、体内への吸収率が高いグルコサミンと言われています。

一般のサプリメントで使われているグルコサミンは、N−アセチルグルコサミンとは異なり、グルコサミン塩酸塩やグルコサミン硫酸塩になります。

エビやカニなどの甲殻類から抽出されたグルコサミンはこのグルコサミン塩酸塩やグルコサミン硫酸塩の状態です。

 

これらのグルコサミン硫酸塩、グルコサミン塩酸塩破産分解して抽出した成分になるので天然にはほとんど存在しない形をしています。
また食べると特有の苦みを感じます。

一方N−アセチルグルコサミンは、天然の形を壊さないように丁寧に酵素分解して抽出した天然型のグルコサミンであり自然な甘さがあるのが特徴です。

N−アセチルグルコサミンは身近な食品の中では牛乳に含まれていますが、100mlあたり11mg程度しか含まれておらず、1日の摂取目安量の500mgを摂取しようとする牛乳4.5リットルも飲まなければなりません。

そこでN−アセチルグルコサミンを摂取するには、N−アセチルグルコサミン含有食品やサプリメントなどでの摂取がおすすめです。

 

N−アセチルグルコサミンは通常のグルコサミンと比べて、吸収率が高く利用される割合が約3倍にもなります。
身体の中の成分と同じ形であるN−アセチルグルコサミンは、軟骨成分や組織成分として利用されやすいのです。

 

通常のグルコサミンを摂取した場合、N−アセチルグルコサミンに変化した後に軟骨や保湿成分として利用されることになります。
体内で吸収した後に、N−アセチルグルコサミンに一度変換されるので、どうしても利用効率が悪くなってしまうのです。

一方N−アセチルグルコサミンは、元々体内に存在する形と同じなので、体内に摂取した後にはそのまま利用することができ、利用される割合も高くなるのです。

 

ちなみにヒアルロン酸を体内に摂取した場合には、ヒアルロン酸は分子量が大きいため、そのままで吸収されにくいです。

そこで吸収するためには、一般のグルコサミンと同じく、いったんN−アセチルグルコサミンに分解されてから、体内で利用されることになるので利用される割合はどうしても低くなってしまいます。

 

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