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2019年9月17日前回は夏バテの延長である「秋バテ」や季節性感情障害の「秋うつ」についてお話しました。
秋バテも秋うつも同じ秋に起こる症状ですから、気が付いたらどちらにもかかっていた!なんてこともありうるのです。
今まさに症状が起きている人も少なくないでしょうが、9月から10月の寒暖差が原因で突然発症する可能性は十分にあります。
つまり、どんな人も秋バテや秋うつに気を付ける必要があるのです!
今回は秋バテや秋うつを解消する方法や予防対策などをご紹介していきます。
目次
秋バテや秋うつ対策は夏の冷えをもちこさないこと!今日から温活を始めましょう
「体がだるい」「日中も眠気が続く」「胸やけがして食欲がない」という人は秋バテの、「過食気味だ」「気分が落ち込む」「イライラしやすい」という人は秋うつの可能性があります。
エアコンや冷たい食べ物、飲料など体を冷やす要因はたくさん!
夏の間に冷えた体を温めるということを意識していきましょう。
温活は体温を上げる活動のことです
夏の冷えをもちこさないためには、積極的に“温活”をおこなうことが大切です。
温活というのは、健康のために基礎体温を上げることをいいます。
50年前と比べ、現代人の体温は低下傾向にあり、その差は最大1.0℃にもなるんだとか!
体温が1℃下がると免疫力が37%も下がるとも……。つまり、風邪やインフルエンザに感染しやすくなるということです。
また、基礎代謝が低くなり痩せにくい体質にもなります。
健康な体温は36.5〜37.1℃だといいます。これより低い体温の人は、今日から温活をスタートしましょう。
エアコンの温度や入浴方法を工夫しよう
日常生活をちょっと工夫するだけで、簡単に温活することができます。
例えば夏から秋にかけて冷えの大きな原因となっている冷房。暑いからといって、設定温度を低くしすぎていませんか?
部屋の中と屋外の気温差は5℃以内がベターです。
入浴はシャワーだけで済ませていませんか?
身体を芯から温めるためには、シャワーだけでなく湯舟に入ることが大切です。
どんなに忙しくても、たまには37〜40℃のぬるめのお湯に肩までゆっくり浸かる時間をとってください。
お風呂は汗を流すだけでなく、リラックスして安眠に導くためにも必要です。
コーヒーや緑茶は体を冷やす飲み物!?紅茶や梅干しで温活しませんか?
温活の天敵といえるのが体の冷え。体を内側から温めるにはやはり温かい飲み物ですよね。
でも、必ずしも温かい飲み物が体を温めるとは限らないんです!
コーヒーや緑茶は温活には不向きです
冷たい飲み物ばかり飲んでいると内臓が冷えてしまい、秋バテや秋うつがいつまで経っても良くなりません。特に、便秘や下痢が続くなど腸の調子が悪い場合、冷えたジュースやお酒を控えてなるべく温かい飲み物を口にするようにしましょう。
とはいえ、温かい飲み物ならなんでもよいというわけではありません。
ご家庭やオフィスで何気なく飲んでいるコーヒーや緑茶。
どちらも体を温めてくれそうなイメージですよね?
しかし、実はかえって体を冷やしてしまうといわれているんです。
その理由というのが……
・緑茶は製造過程で発酵されていない
・コーヒーに多く含まれるカフェインに体を冷やす作用がある
というもの。
嗜好品として楽しむのはアリですが、温活目的に飲むには適していないでしょう。
紅茶はもっとも体を温める飲み物だった!
数ある飲み物の中でも、体を温める効果が高いといわれているのが「紅茶」なんです。
緑茶とは異なり紅茶は茶葉を発酵させています。発酵過程で生まれる酵素が全身の血の巡りを良くしてくれるんです。
紅茶の赤い色素である“テアフラビン”にも体を温める作用があります。
カフェインとは違って血管拡張作用がないため、体の熱を留めることもできるんです。
ショウガ湯やココアも体を温める飲み物として知られていますが、紅茶には適いません。
実際、テレビ番組でサーモグラフィーによる実験が行われたところ、より体温を上げる飲み物は紅茶であることが証明されました。
梅干しは究極の温活食材!梅干し紅茶に挑戦しよう
体を温める飲み物があるなら、体を温める食べ物も存在します。
あらゆる食べ物は体を冷やす“陰性食品”と体を温める“陽性食品”とに分けられているんです。
陰性食品には砂糖やお酢、マヨネーズ、一部の野菜・果物(きゅうり、キャベツ、梨、スイカなど)が挙げられます。
一方、陽性食品の代表的な食材が「梅干し」です。
梅干しに含まれるクエン酸が血液をサラサラにし、体温を上昇させてくれます。
焼き梅にすることでムメフラールという成分が生まれますが、この成分にも同様の効果が期待できます。
陽性食品である紅茶と梅干しの組み合わせがおススメ。
紅茶フラボノイドとクエン酸が結び付き、血糖値の上昇を抑えたり血管の老化を抑制したりするのに役立つと考えられています。
少し酸っぱいかもしれませんが、温かい紅茶に焼き梅を入れて飲んでみてはいかがでしょうか?意外とお口に合うかもしれませんよ。
心の健康に影響するセロトニンを増やすには?プロバイオティクスで腸活しよう!
秋うつは長引くと、少し厄介な症状です。
心の健康を脅かす可能性もあるため、気分が落ち込みやすいときや不眠が続くときなどは温活とともに「腸活」も意識していくことをお奨めします。
太陽の光を浴びてセロトニンを作り出せ!
秋うつ解消の鍵を握るのは幸福ホルモンの“セロトニン”です。
精神を安定させるのに必要なホルモンですから、不足してしまうとストレスに弱くなったり感情的になりやすくなったりします。
(参考文献:厚生労働省 セロトニン
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/heart/yk-074.html)
セロトニンは日光を浴びることで分泌されるため、日照時間が減る秋は日光を浴びる時間を増やすような工夫が必要でしょう。
体内時計を正常化するためにも、朝起きたらすぐカーテンを開けて朝日を浴びるように心がけると良いです。
セロトニンの90%が腸で作られる
セロトニン不足はうつ病を招くといわれています。
それと同時に、うつ病を抱える人の多くが便秘に悩まされているといいます。
セロトニンと腸に何らかの関係性があることの裏付けといっても過言ではありません。
それもそのはず、セロトニンはもともと腸内細菌の伝達物質であり、90%が腸で作られるものなのです。
残りの8%が血液、2%が脳で作られます。
(参考文献:こころとからだの免疫学
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jhas/8/2/8_69/_pdf)
腸で作られたセロトニンは脳に送り届けられ、イライラや不安感を抑える働きをします。
腸と脳はお互いに影響し合っており、脳がリラックスした状態なら腸の健康も保たれるというわけです。
逆に、脳がストレスを感じると自律神経と通じて腸に信号が伝わり、腸の不調(便秘、下痢)を引き起こします。
この関係性は「脳腸相関」と呼ばれ、近年大変注目されているものです。
プロバイオティクスで腸内フローラを良好に!
秋うつなどの季節性感情障害やうつ病を改善、予防するためには腸内環境を整えることが大切です。
腸内環境は腸内フローラとも呼ばれているように、本来はお花畑(flora)のような状態が理想的。
つまり、たくさんの菌種が彩られている状態ですね。
腸内細菌は年齢とともに変化していき、善玉菌が減少し悪玉菌が増加する傾向にあります。また、動物性たんぱく質を多く摂ることでも悪玉菌が増えてしまいます。
腸内フローラのバランスを保つためにも、プロバイオティクスで体に有益な菌を増やしていきたいですね!
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