ルテインの効果と効能、作用について
2018年11月25日クランベリーの効果と効能、作用について
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【アスタキサンチンとは?】
アスタキサンチンは自然界に広く分布している天然色素「カロテノイド」の一種で、サケ、エビ、カニなどに多く含まれています。
エビやカニなどの甲殻類やサケの体内にはアスタキサンチンがたくさん蓄えられているため赤い体をしているのです。
サケは本来白身の魚ですが、アスタキサンチンの赤い色素を持つオキアミやエビを餌として食べることで、その色素が体内に蓄積します。
するとサケの身はピンクや赤になっていくのです。
サケはストレスを受ける筋肉にアスタキサンチンをためており、アスタキサンチンを卵にも引き継いでその生涯を終えていきます。
浅瀬で生まれた卵は強い紫外線の刺激にさらされることになりますが、親から受け継いだアスタキサンチンによってそのダメージから卵を守っているのです。
【アスタキサンチンの効果・効能とは?】
アスタキサンチンの効果・効能は以下の通りです。
・抗酸化作用
・抗炎症作用
・糖尿病性腎症を抑制する作用
・眼精疲労を軽減する
・美肌効果
・血管を若返らせる(動脈硬化、糖尿病予防)
・脳機能改善
それぞれまとめてみましょう。
<抗酸化作用>
アスタキサンチンは強力な抗酸化作用があり、体内で発生した活性酸素を除去することで、体の老化を予防できます。
アスタキサンチンは細胞膜の中心部と膜内表面部の両方で抗酸化作用を発揮します。
細胞膜全体をフリーラジカルから守ることで細胞膜の破損を防ぎ、細胞をしっかりと保護することつながります。
<抗炎症作用>
アスタキサンチンにはマクロファージ系の抗炎症作用を抑制することで、炎症を鎮めてくれます。
<糖尿病性腎症を抑制する作用>
糖尿病の対する健康作用として、糖尿病性腎症に対してアスタキサンチンは症状改善に効果を発揮することが報告されています。
アスタキサンチンを摂取すると、腎炎の指標となる尿中アルブミン濃度が顕著に低下する研究結果が発表されています。
糖尿病が原因で起きる腎臓の機能低下に有効です。
<眼精疲労を軽減する>
アスタキサンチンを毎日継続して摂取することで、眼精疲労の指標となる調節緊張時間が短縮されることが分かっています。
目がしょぼしょぼする、イライラしやすいなど、疲れ目による自覚症状を改善することができます。
<美肌効果>
アスタキサンチンを摂取すると、皮膚の水分量がアップし、しわやたるみが改善したという研究結果が報告されています。
アスタキサンチンは紫外線によって生成された一重項酸素を消去することで、肌細胞のターンオーバーサイクルが促進され、肌のコラーゲン量が増加し、肌にハリ、ツヤがよみがえってきます。
<血管を若返らせる(動脈硬化、糖尿病予防)>
アスタキサンチンは、悪玉コレステロール(LDLコレステロール)酸化されるのを防ぎ、善玉コレステロールや善玉物質であるアディポネクチンという成分を増やす作用があります。
動脈硬化を引き起こす要因となるのが血中脂質の異常です。悪玉コレステロール(LDLコレステロール)は、活性酸素によって酸化されると血管壁に蓄積して血管を硬く、細くして老化を進行させてしまうのです。
この状態になると、動脈硬化になるリスクが高まります。
アスタキサンチンは強力な抗酸化作用があるので、悪玉コレステロール(LDLコレステロール)が酸化されるのを防ぎ、健康な血管の状態を維持してくれます。
また糖尿病に関しては、アスタキサンチンを摂取することで、血糖値の低下、インスリン作用の活性化が期待できます。
<脳機能改善>
アスタキサンチンは脳細胞の脂質過酸化を抑制する作用があるので、脳機能の老化を防ぎ、記憶力のアップ、脳機能の向上につながります。
また脳の抗疲労作用、老化防止作用が期待でき、脳血栓、脳梗塞などの生活習慣病予防にもつながります。
【強力な抗酸化作用を持つアスタキサンチン】
アスタキサンチンの特徴は強力な抗酸化作用を持つことです。
アスタキサンチンは老化の原因となる活性酸素を除去する抗酸化作用に優れています。
その抗酸化作用は
・ビタミンEの1000倍
・ビタミンCの6000倍
・レスペラトロールの3000倍
・コエンザイムQ10の800倍
・緑茶カテキンの560倍
・βカロテンの4.9倍
・ルテインの2.6倍
・リコピンの1.6倍
と言われています。
抗酸化作用とは体内で発生した活性酸素を除去する作用です。
アスタキサンチンは、一重項酸素と呼ばれる活性酸素を体内で無毒化する作用に優れています。
またアスタキサンチンはプロオキシダントになりにくい特性があります。
プロオキシダントとは、強い抗酸化剤にある副作用的なものであり、強い抗酸化力が高じて酸化作用を持ってしまうことを言います。
βカロテンやリコピン、ゼアキサンチンはプロオキシダントになりやすい傾向にありますが、アスタキサンチンは他の抗酸化物質に比べてプロオキシダントになりにくいという特徴があります。
【アスタキサンチンが多く含まれる食品】
アスタキサンチンが多く含まれる食品には
・サケ
・イクラ
・カニ
・エビ
・ヘマトコッカス藻
・オキアミ
などがあります。
海産物からアスタキサンチンを抽出するのは非常に難しいため、サプリメントとして製品を作る量を確保するのは大変です。
そこで現在発売されているアスタキサンチンのサプリメントの原料は、その大半が植物由来のアスタキサンチンです。
ヘマトコッカス藻と呼ばれる植物からは、効率よくアスタキサンチンが抽出できるのです。
アスタキサンチンの1日摂取推奨量は約12mgと言われています。
この量のアスタキサンチンを食事から摂取しようとすると
・サケ切り身 12切れ
・たらこ 12腹
・いくら 小さじ60杯
・車エビ 60匹
も食べなければなりません。
この量を毎日食べることは不可能ですので、うまくアスタキサンチン配合のサプリメントを摂取するのがよいでしょう。
安全性に関しては、アスタキサンチンを摂取したことで起こる重大な副作用は今までに報告されていません。
一般的にアスタキサンチンのような脂溶性成分は体内に蓄積すると過剰症を引き起こすことが考えられますが、アスタキサンチンにはそのような副作用の可能性はありません。
安心して摂取できる成分、栄養素と言えるでしょう。