トコトリエノールの効果と効能、作用について
2019年1月29日アラビノキシランの効果と効能、作用について
2019年1月31日前回は“アンチバイオティクス(抗生物質)と腸内細菌”についてご説明しました。
よかれと思って服用していた抗生物質が、実は腸内環境を悪化させていたかもしれないのです。
風邪に抗生物質が効かないという研究結果からも、いかに普段のシンバイオティクス習慣が重要なのかが分かります。
しかしながら、シンバイオティクスの方法によっては、腸に逆効果を与えてしまう可能性があるのです!
腸活を継続しているにもかかわらずお腹の調子が優れない……という人は、もしかすると「SIBO」を発症しているかもしれません。
目次
過敏性症候群の80%が発症している!?小腸の病気「SIBO」とは?
慢性的な便秘や下痢を繰り返す「過敏性腸症候群」は日本人の10人に1人が発症するといわれています。
その患者数は増加傾向にあり、認知度を高めつつあります。
生活習慣の改善を行う、消化管機能調節薬、プロバイオティクスサプリを使用するなどが主な治療方法です。
が、それらの治療方法を試してもなかなか症状が良くならないという方は少なくありません。
それは、その人の不調が過敏性腸症候群ではなく「SIBO」のせいだからかもしれないのです!
SIBOは小腸の病気です!
SIBOはカタカナで音読すると「サイボ」、英語で「small intestinal bacterial overgrowth」と表記します。
日本語で「小腸細菌異常増殖症」または「腸内細菌異常増殖症候群」と呼ばれています。
文字どおり、小腸内の細菌が異常繁殖することでさまざまな不調を招く病気です。
腸内細菌のうち、善玉菌は良い働きをする菌で、悪玉菌は悪い働きをする菌として知られています。
だからといって、腸に善玉菌だけが過剰に存在していても、腸内フローラが整った状態とは言えません。
腸内細菌には理想的なバランスというものがあるのです。
そして、そのバランスが崩れてしまうことで起きるのがSIBO。
過敏性腸症候群が大腸の病気であるのに対し、SIBOは小腸の病気です。
両者は、似た症状を発症することから見分けが難しいとされています。
ですが、過敏性腸症候群を訴える人の80〜85%程度が実はSIBOだったという報告もあります。
そのため、腸に悩む皆さんがすでにSIBOである可能性は否定できません。
SIBOが発生するメカニズムとは
SIBOは、主に悪玉菌の異常繁殖が原因で起こると考えられています。
大腸には最大1兆個ほどの菌が存在しているといいますが、それに比べて小腸に棲んでいる菌は少ないのです。
また、小腸の菌は粘膜に直接密着していません。
というのも、本来、小腸は栄養を消化吸収する臓器だからです。
しかし、何らかの原因により小腸で細菌が増えすぎてしまうことがあります。
すると、その菌が栄養の吸収を妨げてしまいます。
それだけでなく、炭水化物を分解して大量のガス(水素ガスやメタンガス)を発生させます。
最悪の場合、小腸の粘膜に菌が侵入し、炎症を引き起こしてしまう可能性も。
SIBOは過敏性腸症候群よりも恐ろしい!?
過敏性腸症候群は主に腸の症状を起こします。
一方、SIBOは腸を含めた全身の症状がみられることが多いのが特徴的です。
例えば、腸の炎症が原因で粘膜が薄くなり、毒素や未消化の食べ物が体内に漏れ出てしまう「リーキーガット症候群」にも繋がります。
また、身体が必要としている栄養分が細菌に奪われてしまうため、腸とは関係のない部位の不調を招く危険性があるのです。
特に、ビタミン類の欠乏症が起きやすく、体内で合成できないビタミンA、E、D、B12の欠乏が深刻化する恐れが。
これにより、免疫力の低下や疲労感、頭痛、関節痛、躁鬱などの症状がよくみられます。
それだけでなく、視力障害やがんの発症リスクも高まるという恐ろしい病気なのです!
SIBOが発症する原因とは?気になる症状で自己診断してみよう
過敏性腸症候群は精神的なストレスや緊張によるものだと考えられています。
いわゆる、「腸脳相関」と呼ばれるものが起因しているのです。
それに対し、SIBOはどのような原因から起こる病気なのでしょうか?
小腸の働きが悪化する
健康な小腸では、“MMC”と呼ばれるリズミカルな蠕動運動が行われています。
MMCによって胃や小腸の食べカスやバクテリアなどは洗浄され、小腸での細菌繁殖が防止されているのです。
ところが、小腸の働きが悪くなると、食べカスやバクテリアなどがどんどん蓄積していきます。
そして、小腸で細菌の異常繁殖が発生してしまいます!
小腸の働きを悪化させる習慣
・ストレスを溜めている
・就寝前に食事を摂る
・間食が多く空腹の時間が少ない
糖質を大量摂取する食生活
糖質の大量摂取は、小腸の細菌を繁殖させ、SIBOを誘発する一因となります。
忙しい現代人にとって、外食やコンビニ食は便利なものです。
簡単においしい食事ができることから、習慣化している方も少なくありません。
しかし、パンやパスタなどの小麦製品や炭酸飲料、菓子などには多くの“糖質”が含まれています。
この糖質こそが、SIBOの原因になってしまう可能性があるのです。
また、一見腸に良いと思える食事がSIBOを招いている可能性もあります。
例えば、ヨーグルトなどの発酵食品や食物繊維は腸内環境を整えるのに良いとされています。
が、どんな人でも絶対に美腸になれるというわけではありません。
というのも、これらの食品には糖質が含まれているからです。
こんな兆候がみられたらSIBOを疑え!
自分自身の不調が、過敏性腸症候群によるものなのか、それともSIBOによるものなのか判断に困っている方も少なくないでしょう。
以下の項目に当てはまる人はSIBOの疑いがあります。
・げっぷやおならが頻繁に出る
・少量の食事でもお腹が張る
・便秘や下痢を繰り返す
・胃薬を飲んでも胸焼けが治まらない
・嘔吐や腹痛が起きやすい
・ぽっこりお腹が目立つ
・肌荒れが起きやすい
・関節痛や頭痛、慢性疲労がある
・うつ、躁鬱症状がみられる
・食べても痩せる、食事を減らしても太る
・腸活を意識した食事をしても症状が改善しない
・医師の指導で過敏性腸症候群の治療をしても改善しない
自己診断ではいくつ該当しましたか?
気になる症状がある方は、病院で「SIBO検査」を受けてみることをおすすめします。
また、過敏性腸症候群を自覚する方の中には、食生活で腸活の成果が見られないという方もいると思います。
一度、プロバイオティクスサプリを試してみると良いかもしれません。
サプリであれば、栄養分を気にすることなく有益菌を摂取することができますよ!
<参考商品>
プロバイオティクス
プロバイオティクス(女性用)
プロバイオティクス(妊娠中&授乳中用)