増加する”6月病”って?腸や心の健康のためにストレスコーピングを身に付けよう!

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前回は5月病や過敏性腸症候群を引き起こす“ストレス”について詳しくご説明しました。

ストレスと一言でいっても、その原因はさまざま。
良いストレスと悪いストレスがあり、それらを上手くコントロールすることが大切なんですね。

とはいえ、避けても避けきれないのがストレスの怖いところ。
ストレスが溜まるのは当たり前、くらいの姿勢で向き合っていく必要があるのかもしれません。

 

 

近年、ストレスによる「6月病」も流行っているそうです。

5月病ならぬ6月病。一体どのような病気なのでしょうか?
ストレスと付き合っていく方法「ストレスコーピング」についても解説していきます。

 

6月病って何?ストレスが溜まりやすいタイプの人は要注意!

6月病——最近増えているストレスが原因の病気だそうですが、なんだか聞き慣れない病名ですよね。

ストレスが溜まりやすいタイプの人がかかるリスクが高いと考えられています。
これまでよく耳にしてきた5月病とソックリな名前ですが、どのような違いがあるのでしょうか?

 

6月病は適応障害の一種です

医学的に、6月病は5月病と同じ「適応障害」に該当します。
双方の違いは発症する時期で、5月病がゴールデンウィーク明けであるのに対し、6月病は6月に心身の不調が起こることからそう呼ばれています。

 

もともと、新入社員や新入学生が新生活のスタートから一ヶ月後に無気力な状態になることが5月病と考えられていました。
しかし、新人研修期間の長期化や仕事のIT化が進む現代では、業務が落ち着くのは6月に入ってからというのも珍しくありません。
そのため、溜まったストレスが少し遅れて表面化するのでしょう。

 

6月病は5月病の症状と似ています

6月病の症状は、5月病のそれとほとんど変わりません。
無気力感や倦怠感、食欲不振、めまい、不眠、動悸、息切れなど心身に不調が現れます。
便秘や下痢、腹痛といった腸の症状がみられることも。

症状の出方は個人差があり、朝起きたとき「学校や会社に行きたくない」と思うケースもあれば、逆に「職場から家に帰りたくない」というケースもあるんだとか。

 

ちなみに、6月にストレスや疲れが出やすいのは、梅雨特有の気候の不安定さも関係しているといいます。
雨や曇りの日は酸素量が少ないため怠さを感じやすいのです。

 

ストレスが溜まりやすいタイプって?

5月病や6月病になりやすい人には、ストレスが溜まりやすいという共通点があるといいます。
ストレスが溜まりやすいタイプとはどのような人を指すのでしょうか?

・几帳面で真面目な性格
・責任感が強く完璧主義
・我慢強く頑張りすぎてしまう
・失敗するとつい自分を責めてしまう
・自己主張が少なく周囲への気配りを重視する
・感情を抑え込んでしまう
・自己評価が高い、もしくは低い

一つでも当てはまったら、“6月病予備軍”の可能性が高いですよ!

 

ストレスは段階的に進行する! あなたは今どの時期にいる?

6月病の原因でもあるストレスは、段階的に進行するものだと考えられています。
ストレス状態が続くことで、心身の不調という最後の段階に行きついてしまうのです。

腸の不具合を感じたときには、ストレス反応がかなり進んでいる可能性も……。

ここでは、その段階を追ってみましょう。

 

警告反応期

外部からの刺激(ストレッサー)にさらされたときの第一段階が「警告反応期」です。
ストレッサーに反応したときに必ずおこるストレス反応と考えられています。

警告反応期はショック相と反ショック相に分けられ、抵抗力が低い状態のショック相がはじめの段階です。
ショック相では身体的活動は低下しますが、反ショック相では交感神経が活発になり防御反応が強く出るようになります。

通常は数分から1日程度続きますが、警告反応期が長期間続くことで次の段階に進んでいきます。

 

抵抗期

ストレッサーに対する抵抗力が高まり、バランスを保っている段階です。
ストレスに耐えるために身体的活動が活発になり、防御機能がもっとも高くなるのが抵抗期の特徴。

エネルギーの消耗により、再び抵抗力が低下していくことで次の段階に移行します。
抵抗期の長さはケースバイケースですが、一般的には1週間から10日程度と考えられています。

 

疲弊期

ストレッサーの刺激に耐え切れなくなり、再度ショック相に似た状態になります。
身体的機能、生体機能が限界を迎え、心身ともにさまざまな症状が現れるのです。
最悪の場合、命の危険にもさらされる深刻な段階です。

 

ストレスで病気にならないために!ストレスコーピングで対処しよう

私たちの健康を脅かすストレスから身を守るためには、私たち自身が対処をおこなわなければなりません。

その実践方法が、「ストレス・コーピング」と呼ばれる認知行動療法です。

(参考文献:厚生労働省
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/exercise/ys-068.html)

 

認知行動療法というと難しく聞こえますが、誰にでも可能な対処法です。
ストレスと上手く付き合うために、ストレスコーピング力を身に付けることが非常に重要となります。

 

抵抗期にストレスコーピングを実践することで疲弊期に移行することを食い止められると考えられています。
そして、ストレスコーピングは3つのタイプに分けられています。

 

ストレッサーを取り除く“問題焦点コーピング”

ストレスの要因となるストレッサーに働きかけることで解決をおこなう方法です。
ストレスの受け手にとっては、多くの場合理想的な対処法となるでしょう。

 


・隣人の騒音がストレスになっており、そのことを相手に伝えることで静かにしてもらう。
・いじめがストレスの要因のため、家族や学校の先生に相談する。
・職場環境がストレスの原因。思い切って転職する。

 

考え方を変える“情動焦点コーピング”

ストレッサーに働きかけるのではなく、自分の考え方を変えたり感情をコントロールしたりする対処法です。
成功させるには高いストレスコーピング力を必要とします。


・塾の講師の厳しさがストレスだが、成績を伸ばすための優しさだと考える。
・会社の上司の愚痴を友人に話すことで苛立ちを落ち着かせる。

 

ストレスを追い出す“ストレス発散コーピング ”

ストレスを体の外側に追い出そうとする方法です。
ある意味、情動焦点コーピングよりも高度な対処法かもしれませんね。

「ストレス解消」「リラクゼーション」という言葉で代弁されることがあり、私たちが日常生活で自然とおこなっているコーピングともいわれています。

 


・カラオケに行って大声を出すことでストレスを発散する。
・ヨガやエクササイズをおこなう、サロンでマッサージを受ける。
・好きな香りのアロマを焚く、リラックスする。
・鎮静作用のあるハーブティーを飲む。

 

美腸は幸せをもたらす!ストレス耐性をつけるために腸機能を高めよう

近年注目を集めている腸活は、メンタルヘルスにも大きく影響することが分かっています。

なんと、腸内環境がストレス耐性に影響を与えるというのです!
腸内フローラが良好であればストレスに感じないことでも、腸内フローラが悪化していると強いストレッサーになることがあるんだとか。

 

感情や精神状態の安定を保つ神経伝達物質「セロトニン」は、95%が腸で作られていると考えられています。
セロトニンは“幸せホルモン”とも呼ばれており、うつ病の人では不足している傾向にあります。

 

各研究や実験により、乳酸菌やビフィズス菌がうつ症状やストレス軽減に役立つ可能性があることが示唆されています。

ストレスコーピングの実践と併せて、プロバイオティクスの摂取も意識することをお奨めします!

 

 

<参考商品>