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<自然治癒力とは>

自然治癒力とは、本来人間に備わっている能力とされています。
目に見えて実感する例としては、傷を治したり、病を快方に向かわせたりなどがあり、自覚はできないとしても、体内で傷ついた細胞を修復したり、バランスを整えたりします。

 

その他なじみのあるものとしては免疫力という働きがあります。
免疫とは、たとえば一度罹ってしまった感染症などに対して、次に備えて防御するシステムを構築することで、それにより次に罹ってしまっても軽い症状だったり、はたまた症状としては出てこなかったりします。

 

どちらも自己でつくりあげるもので、それにより生体を守っているとされています。

 

<自然治癒力は体内でつくられる見えない薬?!>

自然治癒力の持つ素晴らしい働きは、3つの根拠から知ることができます。

 

①軽い風邪を引いたとき

悪寒がして微熱が出始めたとき、風邪を引いたと自覚すると思います。

お医者様にかかるまでもないと判断したとき、人は体を休めて早く寝よう、消化の良いものを食べよう、などと考えます。
そうすることで自然と治癒することは多いですね。自分の不調を察知するのが早ければ早いほど症状の改善は早いです。

 

②ケガなどで体に傷を負ったとき

転んで膝を擦りむいた、カッターで指を切った、やけどをした。
日常生活ではケガの危険がいっぱいです。

骨折や大やけど、深く切りつけた。などではない限り、ほとんどの方は病院には行きませんね。

 

程度にもよりますが、絆創膏を貼ったり、水に触れさせなかったり、と自分なりに保護すると思います。
その後、傷口が化膿し、膿を出すようになれば、治りかけている証拠だと幼い頃に教えられたことはありませんか?
これにはちゃんとしたメカニズムがあります。

ケガをして出血すると、止血するために血小板が集まってきます。
白血球は食細胞なので細菌や死滅した組織を食べることで除去します。

 

線維芽細胞(コラーゲンを生成する細胞)と表皮細胞が集まり、傷口をくっつけて、ふさぎます。

このように白血球や細胞など、もともと体の中にある物質がそれぞれの役割を果たしてくれているのです。
膿は細菌がこれらの物質と闘って負けたあとの姿ということなのです。

 

③痛みを伴う強いストレスを感じたとき

人間はストレスを感じると脳下垂体からエンドルフィンという神経伝達物質が分泌されます。
このエンドルフィンとは麻薬物質のモルヒネと同様の作用をもたらします。

 

これらは痛みや苦しさを鎮静化する効果がとても強く、さらにその痛みや苦しみを幸福感へと転換します。

最も分かりやすいのが、出産のときでしょうか。

女性の分娩の痛みはこの世のものではないと言われるほど過酷です。
このときには通常の6倍以上の分泌量になると言われています。

 

エンドルフィンのような脳内物質のほかに、心筋の収縮力を強め、速い脈を整える強心薬としてのジギタリス(心不全の治療薬として知られている)に似たE-DLSという物質や、狭心症の治療に強力に効果を発揮するニトログリセリンに似た構造の物質が発見されています。

 

今後さらに研究が進められ、自然治癒力を裏付ける物質がもっともっと解明されると良いですね。
それにともない自然治癒力を高めるサプリメントなどもさらに信ぴょう性が増すのではないでしょうか。
楽しみですね!

 

<自然治癒力はどのようにして発見されてきたか>

医学が発達するよりも前から、すでに自然治癒力の基礎となる考えは、医学の父と呼ばれるヒポクラテスによって指摘されていました。

ヒポクラテスは「病気は失われたバランスを体が取り戻そうとしている状態」とし、「治癒の妨げになっているものを取り除くのが医者の役割であるとしました。

 

人間の持っている自然治癒力を高めることが病気を治すことだということですね。

現代では病気の除去(手術などによって)や対症療法(投薬やリハビリなどによって)により治療し、治癒させているが、結局は体そのものが自分自身の力で治癒したものではなく完治とはいえないという見方もあります。

前述したように自然治癒力の3つの根拠のような事例のように力を存分に発揮できるようにしたいものですね。

 

<自然治癒力と現代医学>

現代では、医療の助けなしには治癒できない病気があり、癌においては2人に1人が罹患すると言われている病です。
しかしその一方では、癌はもはや治らない病気ではないとも言われています。

 

医学は日進月歩しています。
ヒポクラテスは、自然環境や政治的環境が健康に影響を及ぼすとも説いています。

自然環境は大気汚染などにより、体に悪い物質を吸い込むことで体内に毒素を侵入させてしまうことでしょう。

 

政治的環境は人々の暮らしを守るライフラインなどの崩壊、輸出入などによる物価の高騰などでしょうか。
どんなことが私たちの暮らしに影響してくるかは分かりませんし、どのように対応するべきなのかの知識も乏しいのが実情です。

どんなに注意を払って生活していても、外的要因により病巣をつくってしまうことは否めないのかもしれません。

 

自然治癒力は病巣になる前の小さなゆがみを調整する力という定義もあります。

このことから予防という観点で日々自然治癒力を高めることは重要でそれを意識した生活というのは不可欠なのかもしれません。

 

現代医学は多くの病を治してくれますが、その力を借りることなく自然治癒力が発する警告を受け止め、それ以上にひどくならないように努めることも大切です。
どんなに生命を繰り返しても自然治癒力は人間の体に受け継がれてきたことを思うと、本当に大切にするべきものが何なのかがよく分かります。

 

<自然治癒力の種類>

自己再生機能と自己防衛機能、この2つはそれぞれの役割が違うだけで、どちらも自然治癒力のことです。

 

・自己再生機能→ケガなどでできた傷を治す働きをする
・自己防衛機能→外部から侵入してくるウィルスや細菌類をやっつける働きをする。免疫とも言われる。

 

この2つの機能が傷ついた細胞やキズを治してくれます。
このどちらかでも低下すると病気に発展してしまうと考えられています。
病気とされる前の不調を未病と表現しますが、この状態です。

病気ではないけれど不調ということは、体からの警告とも受け止められます。

 

<未病を考える>

本人はしんどいのにもかかわらず検査の結果だけで判断され、病気ではない未病。
周りの理解が得られにくく心理的にもさらなる負担が増えますね。

 

この時点で自然治癒力を高める努力ができればいいのですが、気付かないままの人が圧倒的に多くなり、病気を抱える人が増えたのではないでしょうか。

自然治癒力では手に負えませんよ、という体からのメッセージを本来人間は聞こえるはずなのですが、現代の忙しさができない理由をつくっているのかもしれません。

 

原因不明のだるさ、頭痛や腹痛、吐き気や胸やけなど不調の種類は多々あります。

ちょっとでも異変を感じたら体からのメッセージだと思い自分を振り返る習慣があるといいですね。

自分のことは一番近くにいる自分がよく知っていると思いますから。

 

<自然治癒力を活性化させるために>

医学が発達し、薬で治すという概念ができてから、自然治癒力の出番が少なくなってきているようです。

医学の恩恵に与れることは有り難いことですが、もともと持っている力を使わないのももったいないですね。

 

自然治癒力は使われなければどんどん低下していきます。衰退してしまう前にもう一度呼び覚ましましょう。
自然治癒力の一部である免疫力を上げる方法と合わせてまとめてみました。

 

・体を冷やさない

→最近は低体温(35℃台)という方も珍しくありません。

体を冷やさない意識はあっても体自体がもともと冷えている状態は、免疫力を維持するには悪条件です。
体温が1℃下がるとエネルギー代謝や白血球の働きが著しくダウンします。
連動して各器官の働きも鈍くなると言われています。

 

体が冷えているということは、血液の流れも良くないということであり、栄養や酸素が十分に行きわたらない状態です。

栄養が乏しければ十分な力を発揮できないというのは安易に想像できます。
冷えは体の大敵と考えましょう。

 

ちなみに風邪を引いて熱を出すのは、体内に侵入してきたウィルスや細菌と闘う白血球が闘いやすいようにするためです。

白血球は高い温度で働きだす特性を持っています。
体温を1℃上げるだけで免疫力は一時的に5~6倍は上がると言われています。

 

・ストレスを引きずらない

→ストレスを感じるとアドレナリンが分泌されます。

ストレスと闘ってくれているのですが、その時の血管は収縮し、血圧は上昇し、体に良い状態ではありません。

怒っている人をマンガで表現される怒っている人物の絵には、顔が真っ赤になり、目を見開き、血管が浮き出て、頭の上には噴火の象徴のようなマークがありませんか?

 

まさに頭に血が上った状態ですが、それが続くと血管を痛めますし、慢性化すると常に血流が悪い状態になってしまいます。
栄養や酸素が行き届かないことになります。ストレスを感じてもある程度の見切りをつけて、「まぁ、いいか」と捉えることも大事です。

ひとつの怒りに縛られては楽しいことを感じる心の余裕をなくしてしまいます。

 

・十分な睡眠を取る

→良質な睡眠を取ることは、単に休息だけでなく、脳の修復や回復、体の発達、傷ついた細胞の修復や新陳代謝を促すなど多岐に渡ります。

特に幼少期においては脳や体、骨格を構成する重要な期間に睡眠中に分泌される成長ホルモンが不可欠となっています。
寝る子は育つ、と言われているのはまさに言葉通りです。

 

また成長ホルモンは成人期にはアンチエイジングとして髪や肌、皮膚などに影響を与えています。

そもそも人間の一生において、睡眠が1/3を占めることからその質が上がれば、より良い生活を送れるということは容易に想像できます。
人生の質は睡眠の質が決めるといっても過言ではないかもしれません。

 

・栄養バランスの取れた食事を摂る

→私たちの体は最小レベルでいうと細胞からできています。

この細胞は現時点では37兆個といわれています。
これだけの数が新しくつくられ、日々入れ替わっています。
新しい細胞をつくるときに多くの栄養素を必要とします。

 

そう考えると栄養不足は良い細胞をつくることができませんね。
免疫力を上げるために積極的に摂った方が良いとされている栄養素があります。

 

①たんぱく質→たんぱく質から得られるアミノ酸は細胞の材料となります。肉や魚、大豆製品や卵などに含まれます。

②亜鉛→免疫反応など、体内の様々な働きをサポートする酵素の成分です。豚肉や牛肉、牡蠣に含まれます。
意外ですが、ハーブのエキナセアやカモミール、セージやタイムなどにも含まれます。

③ビタミンA→皮膚や粘膜を丈夫にし、外部からの病原菌の侵入をブロックします。にんじんやかぼちゃ、レバーやうなぎなどに含まれます。

④ビタミンB2→細胞の生まれ変わりに必要な栄養素であり、たんぱく質をスムーズにエネルギーに変換させるサポートをします。
レバーや納豆、魚介類に含まれます。

 

栄養素はもちろんのこと、食事を摂るリズムを整えることも大切です。

できるだけ同じ時間に食べ、暴飲暴食をせず、腹八分目に抑えることで体(特に胃腸)への負担が軽減されます。腸は免疫を司る大切な器官であるため特に気を付けたいですね。

 

・規則正しい生活を送る

→規則正しい生活とは、食事と運動と睡眠のバランスがきれいに摂れている状態のことを指します。

現代社会は便利なものがたくさんあり、それにともない自然と運動する機会を減らしたり、遅くまで作業ができる環境になったり、調理の手間が省けるお惣菜が作るより美味しかったりといった弊害を生みました。

 

どんなに世の中が変わっても人間に本来備わっている機能は大昔から変わっていません。
便利な世の中に取ってかわって、素晴らしい機能までも失わないようにしたいですね。

 

<自然治癒力の本当の力>

誰もが慌ただしく過ごす毎日では、自然治癒力を意識した生活というのは難しいのかもしれません。

医学の発達は目覚ましく、不治の病とされていた病気も治る時代とされ、iPS細胞をはじめとした素晴らしい発見がもたらす恩恵にも注目せざるを得ません。

これらの発達には過去の病気が開発の動機となり、新薬や技術が発明され、多くの病を抱えた人を救ってきました。
しかし、その裏では助からなかった命もあったと推測します。

 

その原因は、薬との相性、症状のレベル、治療のタイミングなど必ずしもひとつではないとしても、患者が持つもともとの力も関係しているのではないかと思います。

ゼロからスタートする治療とゼロよりも少しでも高いレベルからスタートする治療とでは後者の方が有利でしょう。
この少しの差が自然治癒力と言えるのではないかと思えるのです。

 

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