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ビオチンは水溶性ビタミンの一つであり、ビタミンB群に含まれます。

ビオチンはビタミンB群の中では「ビタミンB7」とも呼ばれています。

 

ビオチンは1935年にオランダにて卵黄の中から発見されました。
ビオチンの働きはブドウ糖をリサイクルしたり、脂肪酸の合成、アミノ酸の代謝に関わる酵素の機能を補助しています。

そのため、ビオチンが不足すると筋肉痛や疲労感といった症状がでるようになります。
したがって、適量のビオチンを摂取することが大切になります。

 

【ビオチンとは?】

ビオチンはビタミンB1やB2と同じ、ビタミンB群の一種。
水に溶けやすく、熱によって壊れやすい性質を持つ水溶性ビタミンになります。

ビオチンは体内にある酵素を活性化して、タンパク質、脂質、炭水化物の材料となるアミノ酸、脂肪酸、糖の合成やエネルギー産生などをサポートします。

 

体内でも腸内細菌によって一部合成されるビオチンは、基本的には不足する心配はありません。
しかしビオチンが不足してしまうと脱毛や抜け毛などの薄毛や肌荒れの原因になることがあります。

 

ビオチンは生体内では、そのほとんどがタンパク質と結合した状態で存在しています。
消化の過程でタンパク質が分解すると、ビオチンは遊離し、腸から吸収されます。

 

【ビオチンの効果・効能とは?】

ビオチンは「肌のビタミン、ビタミンB7」と呼ばれるほど、健康な肌を維持するためには欠かせない成分になります。

ビオチンの主な効果・効能は以下の通りです。

・エネルギー産生をサポート
・アミノ酸、脂肪酸、糖の合成をサポート
・糖の代謝をサポート
・皮膚や粘膜の健康維持
・皮膚炎改善

それぞれまとめてみましょう。

 

<エネルギー産生をサポート>

ビオチンには酵素を活性化させる働きがあるので、エネルギー産生を促進してくれます。

 

<アミノ酸、脂肪酸、糖の合成をサポート>

体内の4種類の酵素を活性化させることで、タンパク質、脂質、炭水化物の原料となる、アミノ酸、脂肪酸、糖の合成を促進します。

 

<糖の代謝をサポート>

ビオチンは糖の代謝に補酵素として関わっています。
炭水化物は体内で消化されるとブドウ糖になり、小腸から体内へと吸収されます。
ブドウ糖は血液によって全身に運ばれ、エネルギーとして使われます。

この糖を吸収して、エネルギーに変換することを糖代謝と呼び、ビオチンは糖代謝をサポートできるのです。
またビオチンは、糖の代謝に関与することで、血糖値の調節にも効果を発揮してくれます。
血糖値が調節されることで、高血糖の改善にもつながります。

 

<皮膚や粘膜の健康維持>

ビオチンが補酵素として働きをサポートする酵素である「カルボキシラーゼ」はアミノ酸代謝にも深く関与しています。
アミノ酸代謝がスムーズに行われ、アミノ酸からタンパク質がうまく作られるようになれば、皮膚や粘膜、髪の毛などの生成を促進できます。

 

またビオチンは肌のハリ、髪のツヤには欠かせないコラーゲンの生成を促進する働きもあります。
ビオチンがうまく働かくなくなると、脱毛が起きたり、白髪が増えたりします。
白髪予防や肌荒れ改善にビオチンは欠かせません。

 

<皮膚炎改善>

ビオチンには皮膚の炎症やかゆみの原因となるヒスタミンと呼ばれる物質の産生を抑える働きがあります。
ヒスタミンの生成を抑制することで、アトピー性皮膚炎などの皮膚炎症状を改善することができます。

 

【ビオチンが多く含まれる食品は?1日摂取量や副作用の心配はない?!】

ビオチンが多く含まれる食品には

・レバー(鶏、牛、豚)
・いわし
・ピーナッツ
・卵
・くるみ
・きな粉
・かき
・にしん

などがあります。

 

ビオチンを効率よく摂取するためには他のビタミンB群と組み合わせるのがおすすめ。
ビタミンB群は相互に補いあって働くので、他のビタミンB群の多い食事と一緒に摂取するようにしましょう。

 

また卵白に含まれるアビジンという成分は、ビオチンの吸収を悪くする作用があります。
ただこのアビジンは生の卵白に含まれる成分であり、加熱した卵白ではその作用が失われています。
生の卵白を大量に食べてしまうと、体内からビオチンが欠乏してしまう可能性があります。

 

ビオチンの1日摂取基準量は、18歳以上の男女で50μgになります。
水溶性ビタミンのため、過剰に摂取してもその大部分は尿として対外へ排出されてしまいます。
そのため毎日継続して摂取するのが望ましいといえるでしょう。

 

【ビオチンが不足してしまうとどうなる?!】

体内でビオチンが不足してしまうと糖代謝が正常に行われず、乳酸が蓄積して血液が酸性になってしまう乳酸アシドーシスになるでしょう。

またリウマチ、シェーグレン症候群、クローン病などの免疫不全、糖尿病、皮膚炎、食欲不振、むかつき、吐き気、顔面蒼白などの症状を引き起こしてしまう可能性もあります。

 

そのほか、ビオチンが不足するとツメが割れやすくなったり、湿疹ができたり、寝つきが悪くなったりする人も…
肌の新陳代謝が悪くなってしまうので、ニキビや吹き出物の肌荒れやアトピーの悪化だけではなく、髪の成長が遅くなってしまう、髪が弱って抜けやすくなる…といった症状が出やすいです。

体内で合成されるビオチンであれば、不足になることはあまりありませんが、同じものばかり食べ続けるなど極端な食生活を続けているとビオチン欠乏症になるリスクもあります。

 

もう少し効果、効能、作用について解説してみましょう。

ビオチンは酵素としての補助機能のほか、以下のような効果効能があります。

ビオチン(ビタミンB7)の主な効果/効能/作用

ブドウ糖の再合成補助の働き(ブドウ糖をエネルギーに変換する補助をするため)
・核酸の合成を促す(DHAの成分の生成を助けるため)
・脱毛を予防する(アミノ酸の代謝を補助するため)
・糖尿病の予防(血糖値を引き下げるため)

 

ビオチンの過剰摂取による健康被害は確認されていません。
それというのも水溶性のため過剰に摂取しても体内に吸収されないためです。
ですが、目安量としては成人男女(18~29歳)で50マイクログラムとなっています。

 

そして、ビオチンを多く含む食品は、レバーなどの肉類やカレイやイワシなどの魚類に多く含まれます。
摂取上の注意点としては、卵白などに含まれる「アビジン」が、ビオチンの吸収を妨げてしまいます。

 

そのためこうした「アビチン」を含む食品と一緒に摂取する際には「加熱調理」する必要があります。
またビオチンを摂取する際には「他のビタミンB群と一緒に摂取する」と、ビオチンの効果が高まるのでお勧めです。