腸は第二の脳!腸活が過敏性腸症候群(IBS)の予防・改善に繋がる
2018年9月7日プラセンタの飲み合わせを考えてみよう(基礎編)
2018年9月9日前回は、“腸内環境と過敏性腸症候群”についてご説明しました。
腸は第二の脳と呼ばれている通り、脳と相互に影響し合っています。
過敏性腸症候群の患者の腸内には善玉菌が少ないこと、プロバイオティクスを投与して症状が改善されたことなどから腸内環境が脳に及ぼす影響は計り知れません。
それだけではなく、腸内環境は脳の病気にも関係しています。
なんと、腸活を行うことが認知症やアルツハイマーの予防・改善に繋がるといわれているのです!
認知症は40代で始まっている!腸内環境の悪化が発症リスクを高める
認知症というのは病名ではなく、認知機能障害を伴う病気の総称です。
発症すると脳の細胞が破壊され、正常に働かなくなることで記憶力や判断力に障害が起こる恐ろしい病気です。
認知症の中でもっとも発症率が高いのが「アルツハイマー病」です。全体の60%を占めているといいます。
そのほか、脳血管性認知症、レビー小体型認知症、前頭側頭葉型認知症などがあり、これらは「四大認知症」と呼ばれています。
また、脳炎やブリオン病などの感染症でも発症することがあります。
経済協力開発機構(OECD)の発表により、世界先進国35か国のうち認知症患者の数が多いのは日本だとされています。
65歳以上では7人に1人程度の割合で発症していることも明らかになっています。
今後、その数はさらに増えていき、2025年には65歳以上の5人に1人が発症するといわれています。
認知症には15〜25年もの長い潜伏期間があるため、40代から始まっているという見方が強いです。
予備軍にならないためにも、早くから予防することに越したことはありません。
実は、認知症の人とそうでない人の大きな違いは、“腸内環境”にあるといいます。
アルツハイマー病の人の腸内は健康な人に比べ、善玉菌が少なく悪玉菌が多いということが国内の研究で明らかにされているのです!
腸活が認知症の改善に期待されている!プロバイオティクスの摂取がおすすめ
認知症は治療により回復することが可能とされています。
症状の進行度合いによっては完治が難しくなるため、早期発見・早期治療が望ましいでしょう。
認知症の治療は、基本的に非薬物療法で行われています。
生活環境の改善や認知機能を向上するためのリハビリなどが一例です。
これまで、アルツハイマー病の治療には「アミロイドベータ」と呼ばれる物質の除去を行う薬剤が用いられてきました。
しかし、これには病気を回復する効果はみられなかったそうです。
最近、新たに注目されているのが、腸活による認知症の予防・改善法です。
実際、病院の中には認知症の患者に腸内環境の改善を指導しているところもあります。
これは、プロバイオティクスがアルツハイマー病の発症を抑える可能性があるという国内の研究結果によるものです。
その研究は、プロバイオティクスのうちビフィズス菌をマウスに投与する内容でした。
ビフィズス菌を与えたマウスは、そうでないマウスに比べ、迷路で迷う回数が少なかったといいます。
さらに、海外ではアルツハイマー病の患者による研究も行われています。
プロバイオティクスを含む牛乳を飲んだ人は、そうでない人に比べ、認知機能が改善したという結果になりました。
それだけでなく、血糖値の改善も認められたそうです。
なお、いずれの研究も一定期間を設けて実施されています。
そのため、プロバイオティクスの摂取は継続して行うことが望ましいと考えられます。
プロバイオティクスは食品から摂取することもできますが、サプリメントを利用するのも一つの手です。
サプリメントは、つい食生活が偏りがちという方の腸活に向いています。
また、適度な運動(有酸素運動)も認知症の予防になるというため、週に3〜4日は運動を行う習慣を身に付けましょう!