L-カルニチンの効果と効能、作用について その2

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L-カルニチンとは、人間の体の約20%を占めるタンパク質を構成するアミノ酸の一種です。

主に肉の赤身に多く含まれ、エネルギー生成や脂肪燃焼、運動能力の向上、脳機能や心機能の健康維持などに欠かせない成分です。

 

L-カルニチンそのものは肝臓で合成されるため積極的に補給する必要はありませんが、乳幼児や10代では十分な量が合成できないとされ、合成量は20代をピークに徐々に減少し始め、高齢になるほど体内での合成量が減少し不足することから積極的な摂取が推奨されています。

 

また近年では20代の若年層でも偏食やダイエットによる食生活の乱れによって体内で十分に合成できずに不足する方が増えており、年齢にかかわらず日頃から食事やサプリメントでの補給が望ましい成分となっています。

 

◆L-カルニチンの種類

L-カルニチンはもともと非必須アミノ酸の一種である「カルニチン」の異性体です。

カルニチンは必須アミノ酸であるリジンメチオニンを素に体内で合成されます。

異性体とは同じ数、同じ種類の原子を持っているものの構造が異なる物質のことで、カルニチンの異性体にはL-カルニチンとD-カルニチンがあります。

 

L-カルニチンは自然界に存在し生物学的に活用性があることからサプリメントなどの原料に使用されていますが、D-カルニチンは生物学的に悪影響を及ぼすためサプリメント大国であるアメリカではD-カルニチン配合サプリメントの販売が禁止されています。

 

L-カルニチンは主に肝臓や腎臓で1日約10mg合成されますが、体内で必要とする量の約1/4しか賄えず、残り3/4は食事から補給されています。

体内での合成と食事によって補給されたL-カルニチンは約90%が骨格筋に存在し、残りは脳、心臓、肝臓、臓器に存在していますが、L-カルニチンには「L-カルニチン・タートレート(酒石酸塩)」と「アセチルL-カルニチン(ALCAR)」の2種類があり、それぞれ異なる役割を担っています。

 

◎L-カルニチン・タートレート(酒石酸塩)

必須アミノ酸であるリジンとメチオニンを素に肝臓や腎臓で合成され、主に骨格や心筋など脂肪酸をエネルギー源として機能する組織で消費されます。

 

◎アセチルL-カルニチン(ALCAR)

L-カルニチン・タートレート(酒石酸塩)と同じくリジンとメチオニンを素に肝臓や腎臓で合成され、脳機能の維持に欠かせない神経伝達物質であるアセチルコリンの合成を増加させる作用があります。

 

◆L-カルニチンの主な働き/作用

◎筋肉増強保持&運動能力向上

L-カルニチンは筋肉を作り出す素になるため、長期間摂取し続けることで筋肉を増強させ、増強された筋肉量を保持することで運動能力を運動能力を向上させることができます。

◎脂肪燃焼促進

身体に蓄積された脂肪の約70%は筋肉によって燃焼されるため、L-カルニチンによる筋肉増強保持作用により脂肪燃焼を促すことができます。
また筋肉量が保持されることにより加齢と共に低下する基礎代謝を向上させることができ、脂肪が燃焼されやすい身体へと導くことができます。

◎認知機能の改善

筋肉増強保持作用や脂肪燃焼作用により身体に蓄積した脂肪からエネルギーが作り出されると、肉体的・精神的な疲労が軽減し認知機能を改善させることができます。
またL-カルニチンには神経伝達物質のアセチルコリンの合成を促す作用があり、この作用により脳機能を向上させて認知機能を改善させることができます。

 

◆L-カルニチンの主な効果/効能

◎持久力アップ(脂肪燃焼作用により体内の糖質が温存され、より長くエネルギーが生成されやすくなるため)

◎筋肉痛の軽減(筋肉増強保持作用により筋肉痛の原因となる筋肉細胞の損傷が抑制されるため)

◎運動パフォーマンスの向上(筋肉増強保持作用により脂肪をエネルギーとして消費しやすい身体へと導くため)

◎ダイエット効果(脂肪燃焼促進作用や基礎代謝アップにより痩せやすい身体へと導くため)

◎学習機能の向上(神経伝達物質の合成が促されることで記憶力や注意力、言語能力などの脳機能が向上するため)

◎生活習慣病の予防(脂肪燃焼促進作用によって肥満が解消されることで高血圧や糖尿病などを予防できるため)

 

◆L-カルニチンの摂取目安量とおすすめ食材

L-カルニチンは体内でも合成できるものの、その量は身体が必要とする量の1/3しか賄えないため、食事やサプリメントでの補給が推奨されています。

L-カルニチンの1日あたりの摂取目安量は特に定められていませんが1日200〜500mgの摂取を目安とし、下記で紹介するおススメ食材を参考に毎日の食事に取り入れてみましょう。

 

◎肉類…羊肉(209mg)、子羊肉(80mg)、豚ロース肉(70mg)、牛肉(64mg)、ウサギ肉(21mg)、鶏肉(7.5mg)
◎魚介類…アサリ(24mg)、牡蠣(23mg)、サンマ(17mg)、アジ(14mg)
◎野菜…アボカド(12mg)
◎乳製品…牛乳(2.0mg)
◎卵(0.8mg)
◎ピーナッツ(0.1mg)
※食材100gに含有されるL-カルニチン量

 

上記で紹介したおすすめ食材を毎日バランスよく摂取すれば十分な量を補給できます。
しかしながら、偏食気味の方やダイエット中の方など食生活が乱れている方、さらにスポーツなどの運動をよく行う方などは食事だけでなくサプリメントも活用して積極的にL-カルニチンを補給しましょう。

ただし1日あたり6,000mg(6g)以上摂取すると下痢などの症状が現れるため過剰摂取には注意し、1日あたりの摂取量は1,000mgを上限としましょう。