イシリトールの効能と効果、作用について その1
2018年12月16日
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セロトニンは神経伝達物質の一つであり、落ち着きや安定感をもたらす物質です。
神経伝達物質には、ノルアドレナリンアセチルコリンなどがあり、セロトニンの主な働きは、抑制系の神経物質であり、落ち着きや安定感をもたらします。

そのため、このセロトニンの分泌が不足するとうつ状態になってしまったり、逆に暴力的になったりしてしまいます。
こうしたことを防ぐために、適切な量のセロトニンの分泌が必要となるのです。

 

セロトニンは1948年に化学構造が決定された神経伝達物質であり、「血清」と「トーン」に由来して名づけられました。
セロトニンは必須アミノ酸トリプトファンから生成される神経伝達物質となっており、気持ちを落ち着かせたり、感情を安定させる働きがあります。

 

また、ドーパミンノルアドレナリンなど、他の神経伝達物質に対しても抑止的に働くため、過剰な興奮を止める働きがあることが分かっています。
セロトニンは気持ちを落ち着かせる働きのほか、以下のような効果効能があります。

 

セトロニンの主な効果/効能/作用

・片頭痛を治す(太い血管を収集区させ、細い血管を拡張するため)
・ダイエット効果がある(食欲を減退させるため)

 

このようにセロトニンが分泌されると、体の機能を制御するように働きかけます。
ただし、セロトニンの過剰分泌は「セロトニン症候群」と呼ばれる不安障害などを引き起こすため、適度にコントロールする必要があります。

 

また、過剰分泌によって、錯乱状態に陥ったり発汗や発熱といった症状もあらわれるようになるので注意が必要です。
その一方で、セロトニンの分泌が少なくなると行動や感情を落ち着かせることができなくなり、暴力的になってしまったり、あるいはうつ状態になってしまったりします。

 

特に、長期間ストレスにさらされる状態が続くと、不足状態になりやすくなってしまいます。
そのため、ストレスを軽減させるように、規則正しい生活を心がけたり、適度な運動をすることでセロトニンの分泌を促すことができるのです。

 

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セロトニンをもっと詳しく解説

セロトニンとは、必須アミノ酸・トリプトファンから生成される脳内の神経伝達物質の一つです。
メンタル面に大きな影響を与えることから、「幸せホルモン」と呼ばれることもあります。

 

他の神経伝達物質であるドーパミン、ノルアドレナリンなどをコントロールする働きをもっています。
ドーパミンは「意欲」「運動」「喜び」「快楽」を、ノルアドレナリンは「恐怖」「驚き」「不安」「緊張」を司っており、セロトニンが正常に働くことで精神を安定させることができます。

 

セロトニンという言葉が医学の世界で使われるようになったのは、60年以上の前のことです。
セロトニンが研究され始めたのは1970年に入ってからと考えられています。
研究によって初めて明らかになったのは、セロトニンに脳の血管を収縮させる作用があるということ。

脳内でのセロトニンの働きには以下のようなものが挙げられます。

 

セロトニンの主な効果/効能/作用

・大脳辺縁系に作用して心の調和(バランス)を保つ
・自律神経の働きを調節する
・大脳皮質に作用して覚醒状態に導く
・神経系に作用して痛覚を調節する
・抗重力筋に作用して姿勢を保つ

 

・メンタルバランスを保つ

セロトニンが不足してしまうと、心のバランスが崩れやすくなり、うつ病やパニック障害などの精神疾患に繋がります。
実際、さまざまな研究でうつ病患者の脳内セロトニン低下が明らかにされています。

感情を制御する機能を持つため、セロトニン不足はイライラしやすい、ストレスを感じやすいなどメンタルバランスが保てなくなるのです。
うつ病の治療に用いる薬の多くが、セロトニンを増加させる作用を持っているのも事実です。

 

また、攻撃性が高まるため、衝動的かつ暴力的な行動を表すようになります。
このような行動を攻撃行動と呼び、相手に対し身体的あるいは精神的に危害を加えることをいいます。

さまざまな研究から、脳内や血中のセロトニンが低下状態にある動物は攻撃行動を起こしやすいことが明らかにされています。
(攻撃行動はセロトニン欠乏以外に要因がある場合もある)

 

さらに、セロトニンの投与が自閉症(自閉スペクトラム症)の治療に効果が期待されるという一説もあります。

こういった症状が多くみられる現代人は、セロトニン不足の傾向にあるのではないかという見解も少なくありません。

 

・自律神経を整える

自律神経には「交感神経」と「副交感神経」の二種類があるとされています。

交感神経は活動しているときに活性化し、副交感神経はリラックスしているときや睡眠時に活性化するものです。
そのため、二つの神経には、一日の中で理想的な活動リズムというものが存在します。

 

自律神経の働きが乱れると、睡眠の質が低下する可能性が高まります。
「寝つきのスピード」「眠りの深さ」「寝起きの快適さ」の3つの条件が睡眠の質に影響を与えると考えられています。
質の高い睡眠をとるためには、夕方以降から徐々に副交感神経が優位になっていくことが望ましいです。

 

セロトニンには自律神経を整える作用があるため、不足することで「寝つきが悪い」「睡眠時間は十分なのに疲れがとれない」「寝起きがすっきりしない」などの症状が現れます。

日本人の成人のうち20%が不眠症を抱えており、セロトニンとの関係性が示唆されています。

 

・24時間リズムを形成する

私たちの体温やホルモン分泌、血圧などは、地球の自転周期同様、24時間周期のリズムで調節されていると考えられています。

このリズムは「サーカディアンリズム」と呼ばれており、セロトニンによって形成されるものです。
人間だけでなく動物や植物、菌類、藻類など多くの生物でみられます。
“体内時計”といった方が分かりやすいでしょう。

実質的には24時間よりも少し長いといわれています。

 

朝起きると覚醒し、夜は眠るという睡眠・覚醒のリズムを維持しているのもサーカディアンリズムです。
従って、セロトニンの不足が起こるとサーカディアンリズムの働きが悪くなり、睡眠・覚醒のリズムに乱れが生じます。
その結果、体内のあらゆる臓器の機能を低下させ、がんや心臓系疾患、がんなどの病気に繋がります。

 

・頭痛や関節痛を緩和する

セロトニンは「内因性鎮痛物質」とも呼ばれるように、ストレスや原因不明の痛みを緩和させる働きをもっています。
例えば、偏頭痛や慢性的な腰痛、関節痛などが挙げられます。

 

整形外科の分野では、腰痛の85%が原因不明とされています。
その多くが内因性のものであり、ストレスがセロトニンの分泌を抑制すると考えられています。
そのため、セロトニン不足が腰痛を発症させる可能性も否定できません。

 

痛みは感覚受容器から脳神経系に“情報”として伝達されますが、その途中でセロトニンが鎮痛作用を発揮します。
この機能が正常に働かなければ、脳に痛いという情報が伝わるため痛みを感じてしまうのです。

 

・正しい姿勢を維持する

セロトニンは抗重力筋に適度な緊張を与えるため、正しい姿勢を維持するのに役立ちます。

抗重力筋というのは、文字どおり重力に逆らって働く筋肉のことです。
筋肉といっても運動をしている時に働くものではなく、立っている時や座っている時など姿勢を保つ時に働くものです。
生後間もない赤ちゃんが上手く立つことができないのは、この筋肉が未発達であるからと考えられるでしょう。

 

抗重力筋は主に背中(脊柱起立筋、広背筋)、腹筋(腹直筋、腸腰筋)、お尻(大臀筋)、太もも(大腿四頭筋)、ふくらはぎ(下腿三頭筋)と7つの筋肉のことを指します。
これらの筋肉が働かないとどうなるのか。
背中が丸まって猫背になる、表情が暗くなる、身体の歪みが起こり肩こりや腰痛などになるなどの症状に繋がります。

 

美容において姿勢の矯正が重視されているのは、姿勢がボディバランスやフェイスラインなどにも影響する可能性が高いからです。
そういった意味でも、セロトニンは美容にも効果的なホルモンと考えられます。

 

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さらに詳しくセロトニンを見てみよう

セロトニンは腸の蠕動運動など消化器系の働きに関係していることから、近年注目されています。

過剰に分泌されることで下痢になり、不足することで便秘になることから、「過敏性腸症候群」の発症に何らかの関連性を持つ可能性が高いです。

このことは多くの医療機関でも示唆されており、実際に治療薬によってセロトニンの作用がコントロールされています。

 

セロトニンと過敏性腸症候群の関係性

大腸と脳がそれぞれ互いに関係性をもって情報をやり取りしていることを「脳腸相関」といいます。

脳が緊張や焦り、不安などのストレスを感じるとします。
すると、そのストレスは自律神経を通して大腸に伝えられ、便秘や下痢、腹痛などを起こす原因となります。

逆に、腸が不調を感じるとそれが脳に伝わり、症状が悪化する原因となります。
この症状は脳腸相関の悪循環によるものです。

 

そして、脳腸相関によるこれらの症状は「過敏性腸症候群(IBS)」と呼ばれるものです。

例えば、以下のような慢性的な症状はIBSの特徴です。

・通勤や通学の途中で急にお腹が痛くなる
・会議や試験、発表の前に緊張し下痢を起こす
・便秘と下痢を繰り返す
・下痢や軟便の回数が多い
・腹部に不快感や膨張感がある

 

IBSは日常生活に悪影響を与える恐れがあるため、単なる腸や腹部の不調とは言えません。
ストレス社会といわれる現代では患者は増加傾向にあり、生活の質が低下するという問題が指摘されています。

 

アメリカの解剖細胞生物学教授マイケル・D・ガーション博士による学説から、「腸は第二の脳である」と考えられるようになりました。

同博士によれば、セロトニンの90〜95%が腸で生成され小腸の粘膜に存在しているといいます。
(残りの5〜10%は血小板や脳内の神経に存在しているとも。)
セロトニンのほとんどが腸で作られることから、脳腸相関および過敏性腸症候群に深い関連性があることは否定できません。

 

また、自律神経が腸の働きをコントロールしているといいます。
セロトニンには自律神経のバランスを調整する作用があるため、欠乏によって上手くコントロールできなくなる可能性があるでしょう。
そのため、下痢を伴うIBSの治療においてはセロトニンの作用を促進させる薬を用います。

 

逆に、セロトニンの分泌が過剰になりすぎると下痢の症状が起こります。
従って、下痢を伴うIBSの治療においてはセロトニンの作用を抑える薬を用います。

 

セロトニンを増やす方法

セロトニンは脳内で増やすことが可能とされています。
まずは、薬を用いない方法でセロトニンを分泌させることが大切です。
セロトニンを増やす方法は日常生活での意識を変えることにあるでしょう。

 

栄養バランスのとれた食事を摂る

基本といえるのが食生活の改善です。
特に、セロトニンの材料となる必須アミノ酸“トリプトファン”の摂取を心がけると良いです。

トリプトファンを多く含む食材は以下になります。

・魚介類(赤身の魚)
・乳製品(チーズ、ヨーグルト)
・野菜や果物(バナナ、ブロッコリー、カリフラワー)
・大豆製品(納豆、豆乳、豆腐)
・ナッツ類
・卵

 

また、セロトニンの分泌を促すビタミンB6も積極的に摂りましょう。

例えば以下のような食材に多く含まれます。

・魚介類(サンマ、イワシなどの青魚)
・肉類(レバー、鶏肉)
・果物(バナナ、アボカド)
・ナッツ類
・にんにく

 

トリプトファンを生成するのに必要なエネルギーは炭水化物から摂取します。

・ご飯(玄米、雑穀米)
・パン(ライ麦、全粒粉)
・麺
・いも類

 

リズム運動を行う

一定のリズムで体や筋肉を動かす「リズム運動」にはセロトニンの分泌を促す効果があるとされています。

例えば以下のような運動です。
・ウォーキング
・スクワット
・サイクリング
・ダンス
・水泳

ガムを噛む動作や歌うことなどもリズム運動の一つといわれています。
食事のときに良く噛んで食べるだけでもセロトニンの分泌に効果的です。

 

太陽の光を浴びる

セロトニンと太陽の光は切っても切ることのできない深い関係性があります。
なぜなら、セロトニンは太陽の光によって合成されるからです。
朝起きたとき、活動を始める前に30分以内の時間浴びることが望ましいとされています。

 

また、太陽の光によって睡眠ホルモンである「メラトニン」の分泌が抑制されます。
日光を浴びた15時間後に分泌が増すため、朝の7〜8時頃までには窓を開けるようにしましょう。
これにより、覚醒と睡眠のリズムを整えることも可能です。

 

パソコンやスマートフォンなどから発せられる「ブルーライト」は、太陽光にも含まれる光として知られています。
このブルーライトはメラトニンの分泌を妨げる作用をもつため、寝る前に浴びるのは避けた方がよいでしょう。
就寝3時間前からはブルーライトに注意し、室内を暗くしておくのが理想的です。

 

会話やスキンシップを行う

幸せホルモンと呼ばれるセロトニンに対し、「愛情ホルモン」と呼ばれるのがオキシトシンという神経伝達物質。
オキシトシンが分泌されることでセロトニンの分泌も促されるといいます。

 

オキシトシンを分泌するには、自分以外の誰か、例えば家族や友人、恋人、ペットなどとのコミュニケーションやスキンシップが必要です。

・母親から子どもに授乳する
・恋愛でときめきを感じる
・恋人や家族とハグをする
・親しい相手と会話をする
・犬や猫などの動物と触れ合う

このようなときに、オキシトシンが分泌されやすい傾向にあります。
“恋をするとキレイになる”というのは、愛情ホルモンによりセロトニンの分泌が増えるからかもしれません。

 

感動する、笑う

ストレスはセロトニンの分泌を減少させます。
趣味を思い切り楽しんだり笑ったりすることもストレス解消の一つです。

 

涙は“心のデトックス”といわれるくらいストレス解消にも役立ちます。
悲しいときは泣いた方がすっきりするという人がいますが、決して間違いではありません。

特に、誰かの境遇に共感して起こる涙というものは、ネガティブな気持ちを消失させる効果があるとされています。
映画やドラマ、小説などに触れて感動することがセロトニン分泌に繋がるでしょう。

 

涙を流すことで交感神経の働きが抑えられ、副交感神経が優位になります。
副交感神経には精神をリラックスさせる作用があり、脳腸相関にも良い影響を与えるでしょう。

さらに、涙にはマンガンが多く含まれているといいます。
血液中のマンガンが蓄積することでうつ病のリスクが高まると考えられています。
泣くことでそのリスクを減少させられるかもしれません。

 

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