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2018年11月12日スピルリナとは、植物性プランクトン(藍藻ハーブ)です。
学名”Arthrospira Platensis”35億年前に地球上に誕生した生物(藍藻)とも言われており、タンパク質が約60%、その他に、ビタミン、ミネラル、グリコーゲン、食物繊維や、必須脂肪酸、葉緑素、クロロフィルなどの色素成分など、人体の必須栄養素や機能向上成分を豊富に含んでいます。
スピルリナの特筆すべき所は、必須アミノ酸を9種類(ミネラル、各種ビタミン、葉緑素(クロロフィル)、フィコシアニン、など、)5大栄養素(タンパク質、脂質、炭水化物、ビタミン、ミネラルなど)の他に、60種類以上の栄養素をバランス良く含んでいる事が挙げられます。
日本ではダイエット食品としても有名で、アフリカやクロアチアなどでは難民を救う食料として提供される等、そのバランスの良い栄養素の実績があると言えるでしょう。
目次
スピルリナの主な効果/効能/作用
・免疫力向上
・便秘の改善
・生活習慣病などの予防(肥満の改善、ダイエット補助食品としても)
・皮膚炎の改善
・コレステロール値、血糖値の改善
・肩こり、偏頭痛の緩和
・貧血の改善
など
・免疫力向上
スピルリナには、様々な栄養素が含まれているほかにスピルリナ自体がアルカリ性ということが免疫力向上につながります。
人の身体は酸性に近づくとアルカリ性にしようとし各細胞や骨などからのミネラルで、弱アルカリ性にとバランスを取ろうとします。
ミネラルが不足すると免疫力が低下し、病気になりやすくなります。
人の身体自体は元々、弱アルカリ性、ただし、近年の食生活では酸性になりやすい食生活因子が多く(インスタント製品やスナック類などの甘味物も)病気になりやすい人の身体は酸性体質と言われています。
アルカリ性のスピルリナを取ることによって身体の弱アルカリ性を保ち、ミネラルを維持することで、身体本来の、自然治癒力を高め維持することにつながる為、免疫力向上に役立つということになります。
・便秘の改善
スピルリナには非常に豊富な食物繊維が含まれているためです。
スピルリナにはクロレラ(2~3%)の約4倍の(8~10%)の食物繊維が含まれているため、腸内環境を自然に整え、便秘が改善されると言われています。
また、天然の植物性プランクトン(藍藻ハーブ)であるため、お子様から妊婦の方まで、安心して利用出来る点や、消化がとても良いので便が緑色にならないという点でも人気があると言えるでしょう。
・生活習慣病などの予防(肥満の改善、ダイエット補助食品としても)
スピルリナは前述したように、非常に豊富な栄養素、そして、食物繊維を含んでいるため、便通が良くなります。
また、栄養素の中にアミノ酸が含まれておりそのアミノ酸がリパーゼ(脂肪を分解する酵素)の働きを活発にする点、さらに、スピルリナ自体が食べた後に胃の中で水分を吸収して膨らむため満腹感を促し、食欲を抑制してくれるという点もあります。
無理なダイエットは体調を崩す原因にもなりますが、豊富な栄養素を含むスピルリナを食前30〜60分前に飲むことで効果的なダイエットに繋がるということになります。
・皮膚炎の改善
スピルリナには、葉緑素という有名な色素で「緑の血液」とも言われるクロロフィルという成分や、天然色素のフィコシアニン(抗炎症作用、抗酸化作用、免疫力を高める作用を持つ)が豊富に含まれています。
これらの成分は、血液のもととなったり、その血液中の毒素を無毒化する働きがあり、アレルギーを引き起こすヒスタミンを無毒化してくれますし、免疫力も向上することから、アレルギーを緩和すると言われています。
さらに、スピルリナには良質のタンパク質を豊富に含んでいる為、皮膚だけでなく、爪への効果もあります。
主にタンパク質で出来ている爪が、二枚爪になったり、割れやすかったりという方は、爪の健康にスピルリナが有効だと言われています。
(スピルリナには爪の健康に役立つと言われているタンパク質、ミネラル、ビタミンが全て含まれています。)
・コレステロール値、血糖値の改善
スピルリナに含まれるγ-リノレン酸、リノール酸は、血中コレステロールを調整し、高血糖値も正常に戻す働きがあることから、血圧や血糖値、コレステロール値を危惧する方にはおすすめです。
また、カリウムが不足しがちな肝臓病に対しても、スピルリナにはカリウムが含まれているので、補うことが可能であり、スピルリナは消化率が高いため過剰な胃液の分泌を防ぐ、葉緑素が胃腸の粘膜を保護し、糖分の代謝を活発化するビタミンB1、肥満改善に役立つビタミンB2も含まれていることから糖尿病にも効果的だと言われています。
・肩こり、偏頭痛の緩和
筋肉の緊張によって引き起こされることが多いとされる、頭痛や肩こり。
スピルリナには食物繊維やγ-リノレン酸、リノール酸が含まれているため、血液の流れも良くなり、そのため、慢性的頭痛や偏頭痛、倦怠感や冷え性も改善されると言われています。
・貧血の改善
スピルリナは、血流を良くするだけではなく、貧血の原因、鉄分不足も補えるため、貧血気味の方には、おすすめです。
鉄分豊富な食品例としてほうれん草や、レバー、大豆などが挙げられますが、1日の必要鉄分量をこれらの食品で補うことは、なかなか困難です。
スピルリナは、レバーなどよりも豊富な鉄分を含んでいるほか、造血作用のある葉緑素、消化吸収率を高めるタンパク質やビタミンCも同時に補えるため、貧血にも有効だと言われています。
その他、スピルリナには、下記のものが特化して豊富に含まれていると言えます。
・タンパク質= 大豆の乾物 約40% に対して、スピルリナ 約60~70%
・天然色素のフィコシアニン(抗炎症作用、抗酸化作用、免疫力を高める作用を持つ)
・必須アミノ酸の一種のフェニルアラニン
・βカロチン(ほうれん草の約70倍)
・ビタミンB群(ビタミンB12類緑物質)
・鉄分(スピルリナ10g当たりに対し、約1.5gが体内に吸収されると言われている)
・30種以上のミネラル類やビタミン
・クロロフィルa(緑色)、カロチノイド(橙黄色)、フィコシアニン(青色)の3種類の色素成分
さらに詳しくスピルリナを見てみよう
スピルリナはラテン語で「Spirulina」と書き、日本語で “ねじれ”や“らせん”を意味するラテン語「Spira」から由来しています。
名称の通り、スピルリナは形がらせん状であるという特徴をもっています。
藍藻類の一種で、藍藻を直訳すると「blue-green algae」、つまり“青緑の藻類”となります。
藍藻類はシアノバクテリアとも呼ばれており、スピルリナの学術上の分類は「藍藻類(シアノバクテリア)アルスロスピラ属スピルリナ」とされています。
スピルリナの歴史
人類が誕生したのは約600万年前といわれていますが、スピルリナが誕生したのはそれよりも遥か昔、約35億年前だといいます。
一説によれば、地球上で最初に出現した植物だといわれています。
現在食用とされている藻類のうちもっとも古い歴史をもつのがスピルリナです。
ユーグレナが誕生したのは約5億年前、クロレラは約20億年前とされています。
スピルリナが発見されたのは1927年のこと。
ドイツの藻類学者・ドゥルピン博士が名付け親です。
※ただし、ドゥルピン博士によって発見されるよりも前から、アフリカやメキシコでは食糧とされています。
スピルリナは人類の食用としての歴史も古く、自生する地域の原住民は1000年単位で食べていたことが明らかになっています。
1940年にはアフリカ中央部の市場で乾燥させられたスピルリナが「ダイエ」という食品名で売られていたようです。
1962年にはフランス国立石油研究所のクレマン博士がスピルリナの栄養価に着目し、研究を始めました。
その後、1967年、同博士はメキシコ微生物会議および国際応用微生物学会にてスピルリナを紹介。タンパク質が豊富なことから、将来の食糧としての可能性を伝えました。
スピルリナが日本に伝わったのは1968年のこと。
1971年に培養研究がはじまり、1977年にはスピルリナの量産化が進められました。
1980年、UNIDO(国連工業開発機関)によって「優れた未来食になる」と発表されています。
スピルリナの主な特徴
・濃緑色をしている
・体長は0.3〜0.5mm程度
・高温・強アルカリ・強い太陽光線と特殊な条件下で育つ
・動・植物両方の特徴を併せ持つ
・光合成でグリコーゲンを生成する
・大量の酸素を放出しながら増殖する
・含まれる栄養素の数は50種類以上
・タンパク質の含有量は55〜70%
スピルリナが世界中で注目を集めている理由は、良質なたんぱく質をはじめとした栄養素の多さです。
現代人は栄養バランスのとれた食事がとりにくく、特に野菜不足になりやすい傾向にあります。
それに加え、野菜の栄養成分の減少も指摘されています。
そんな中、栄養バランスに優れた食材としてスピルリナが注目を浴びています。
消化吸収率も高く、その数値は2時間で95%に及ぶといいます。これは、ユーグレナの93.1%(時間非公開)、クロレラの65%(2時間)に比べて圧倒的です。
その理由は、スピルリナには通常の植物のような細胞壁がないこと、細胞膜が主にペクチン(水溶性食物繊維)で生成されていることが挙げられます。
スピルリナがもつ59種類の栄養素
・バリン
・ロイシン
・イソロイシン
・リジン
・メチオニン
・スレオニン
・フェニルアラニン
・トリプトファン
・ヒスチジン
・シスチン
・チロシン
・アルギニン
・アラニン
・アスパラギン酸
・グルタミン酸
・グリシン
・プロリン
・セリン
・鉄
・カルシウム
・マグネシウム
・カリウム
・ナトリウム
・リン
・銅
・マンガン
・亜鉛
・コバルト
・イオウ
・クロム
・β-カロテン
・ビタミンB1
・ビタミンB2
・ビタミンB6
・ビタミンB12
・ビタミンE
・ビタミンK
・ナイアシン
・パントテン酸
・ビオチン
・葉酸
その他(10種類以上)
・食物繊維
・多糖
・リノール酸
・γ−リノレン酸
・イノシトール
・SOD
・フィコシアニン
・ゼアキサンチン
・クロロフィルa
・核酸
など
スピルリナの主な効果/効能/作用
・肌や髪の毛の新陳代謝(ターンオーバー)を正常にする
・肌のハリや弾力、髪の毛のツヤやコシなどを維持する
・肌荒れや薄毛、抜け毛の予防、改善に繋がる
これらの効果は、スピルリナの主要成分であるアミノ酸(タンパク質)によるものです。
アミノ酸はタンパク質の構成物質で、私たちの健康に大きく関わっています。
皮膚や髪の毛だけでなく、内臓や筋肉、爪、血液などの大切な材料になる栄養素です。
※健康的な肌の維持
肌に存在するNMF(天然のうるおい成分)の50%以上がアミノ酸類だといわれており、これが不足すると乾燥しやすくなったり、外部の刺激を受けやすくなったりします。
従って、アミノ酸の摂取は肌細胞の生まれ変わりを促し、ニキビや吹き出物、シワ、しみなど肌トラブルの予防、改善に繋がります。
スピルリナには体内で生成できない「必須アミノ酸」もすべて含まれています。
健康的な肌を維持する効果が期待できます。
※髪の毛の合成
髪の毛を構成しているのは99%が「ケラチン」です。
ケラチンは18種類のアミノ酸が結合したタンパク質の総称として知られています。
アミノ酸不足はケラチン不足に直結し、薄毛や抜け毛の原因になります。
そのため、アミノ酸にはツヤやコシのある髪の毛を育てるのに役立つと考えられています。
内側からの薄毛、抜け毛対策としてスピルリナの摂取が効果的です。
※疲労回復
アミノ酸はエネルギー源でもあることから、生命活動や疲労回復にも影響しています。
慢性的に疲労感が強い、疲れやすい、倦怠感を感じるという方は、アミノ酸の摂取を積極的に行っていくと良いです。
特に、ハードなスポーツを行う人ほど多くのアミノ酸を必要とします。
スピルリナはエネルギー消費で分解されたタンパク質を補うのに役立つでしょう。
スピルリナで得られる効果や効能、作用はこれ以外にも多くが挙げられます。
「スピルリナの効果と効能、作用について その2」にてご説明します。